ひとまわり小さくなった父の背中を見て里に帰って来たんだと実感する。


お世話にになった恩師(85)に会うと20年前と全く変わらない様子で安心した。奥さんが言うにはいつもお客さんが来ても寝ていたり物忘れがちで話さないのに今日は良く喋ると笑っている。今年の後半はこんな仕事をしてねって身振り手振りして説明しきっと近い内に名古屋なんかで個展するからいらして下さいねなんていかにもか弱い感情を言いながら僕はきっとこういう
ずっと自分とは別の誰かの存在を強く意識しながらやって来たんだなぁって
「身体に気をつけてな」って言葉に感じていた。

隣のお家はT田という小さな薬屋も兼ねた釣具屋で優しそうなおじさんが営んでいた。僕が小学生の時は絵画教室の帰りにココに寄ってワームを買いバス釣に出かけたのだ。

吸い込まれるようにドアを叩くと奥からまるでタイムスリップしたかのように何時もの店主が出てきて歓迎をしてくれた。20年以上も前のガキを覚えているなんて感激。今年で閉店するらしい。
父にチヌ釣の針と帽子でも買ってあげようかと品定め。半ば強引にタダに。こちらが多く払いたい位なのに。「良く来てくれたなぁ」ってなんというか色々な人の何気無い言葉がもうもしかすると後数回も聴けないのかなぁなんて過ぎってしまう。同時に話さなくなった人、今近くにいる関わってくれている人、これから出逢う人のコト思わずにはいられなかった。


ある夏の日











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