天体小雨に打たれながらそれぞれの物語を 想い出した。最後に握った手、 お客さんの顔、親戚中の眼、マントに隠しきれなかったナイフ。見つめていた、蛍の光 が、高く高く舞い上がって、天空に散らばる星の静かな光と重なり合うのを、姉と見てたら、何だか総てが透明に感じられた。なんか葬式の後じゃないみたい。同時に地中にいる蛍の幼虫も、光り出し。蛍で出来た天の川の中を潜った。誰かが泣いた涙でできた美しい川の中を。