果てしない事をシンプルに捉える。
いつも。
でもそれはそもそも果てしない事だから、
シンプルの隙間からなにか途方も無く濃密な物がこぼれ、
光ったり、流れたり、霞ませたりする。
観る喜びとは、其処に或る。
アパートの庭先に流れる小さな小川にいた一匹の蛍とは、ちょうどそんな感じで
まったく大胆な恋愛小説のように、僕の、身体と心の中を解剖させた。
「大人げなさを楽しみ尽くせる程、大人」とはいかない
言葉も理屈も届かない一瞬を、「正しい、子供」みたいに瞳に閉じ込めるやり方を
海に漂う雫達に例えた、アナタに、せせらぎは静かに語り始めました。