アートチャレンジ原宿を開催してみての感想と今後について
子どもたちが「画家」になった2日間
8月23日・24日に開催した「ASOBO ART CHALLENGE 2025 in 原宿」。
2日間で17人のリトルアーティストが、自分の作品に値段をつけ、来場者に販売し、ライブペインティングやスライム制作まで披露しました。
普段は「絵が好き」という気持ちで描いている子たちが、この場ではプロの画家として作品を世に問う。その瞬間の真剣な眼差し、そして誰かに選ばれて作品が売れた時の笑顔は、まさに自己肯定感が育つ瞬間でした。
大人が学んだのは「多様性と価値観」
今回、面白かったのは、子どもたちの「値段をつける/つけない」という選択が自由だったこと。
高額に挑戦する子もいれば、無料配布に近い形で「とにかく誰かに届けたい」と思う子もいる。
ここに、大人が忘れてしまった「純粋な価値観の多様性」がありました。
絵が売れたお金で自分が欲しいと思った作品を買う体験。
どのように演出すれば、より世界観が伝わってファンになって貰えるか考えるキッカケ作り。
来場した大人の方が、その柔軟さから学びを得ていたように思います。
親子でガチャガチャにミニアート作品を入れて販売したり、楽しみ方それぞれ。
完売する方が続出し、経済圏がその中で出来た事も発見でした。
アートが「職業」として体験できる社会へ
「キッザニアに画家がない」という疑問から始まった企画ですが、今回の挑戦を通じて確信したのは、子どもにとってアートは遊びであり、同時に立派な職業体験になりうるということ。
自己表現を通じて「人に喜んでもらえる」「お金に変わる」という実感は、将来どんな職業に進んでも糧になるはずです。
また、参加者の中には、大人もいらっしゃるのですが、お医者さんで画家に転職を考えて活動している方、藝大受験の次のステップとして参加された方、独学で写実絵画を追求されている方、都の家庭相談員をされながら素敵な絵を描いている方、その美大から大道ではない画家へのスタートを切っている方々の集中力と描画力には、此方が学ぶ事ばかりです。感動してばかりでした。次はどんな新作を見せてくれるでしょうか。
今後の展望
今回の原宿での成功を踏まえて、今後は以下の展開を考えています。
- イラストレーター及びデザイナー職業体験イベントを実施11月個展内イベントとして予定
- アートアワード化:子どもたちの挑戦を評価・応援する「ASOBOアートアワード」をSNS上で開催。
- 教育連携:教育期間とコラボし、非認知能力や自己肯定感の育成プログラムとして展開
- チャリティーオークションイベントを開催作品が売れたお金で誰かを笑顔に
- 生徒さんの作品をグッズ化ネット販売企画
最後に
アートチャレンジは、単なる子どもの展示会ではありません。
「未来のピカソ」が生まれるかもしれない舞台であり、同時に親世代・社会に対して“アートの新しい役割”を問いかける実験です。
次回以降も、子どもたちと一緒に社会を驚かせる「アートの可能性」に挑戦していきたいと思います。