こわ~い、こわ~い絵本

『ねこのおんせん』
作/別役 実 絵/佐野洋子

こんなに、こわ~いおはなしはひさしぶりです。

アーバン村に住んでるナガールさん。
長年いっしょにくらしているねこのタガールが元気がないから、

「ねこを元気にしてあげたい」

 

愛情いっぱいのナガールさん。
「ねこのカラダによくきく」と評判のおんせんにつれていってあげようと思っただけなんです。

岩だらけの山道をのぼって、ゆらゆらゆれるつりばしをわたって・・・。森はふかいふかい緑色、タガールさんがねこをだっこして、根元で休んだ、その木は白く、美しい。

 

それなのに。


ナガールさんとねこのタガール。
どうなっちゃうと思う?


★絵を描いた佐野洋子さんは、『100万回生きたねこ』をつくった人。佐野さんの描くねこはどこかとぼけてて、いいですね、やっぱり。ねこをせおって、山道をのぼるときの景色は、タガールさんのねこへの愛情を感じます。作者の別役実さんは劇作家でもあります。