ステキな絵本を見つけました。
「ポンバストゥス博士の世にも不思議な植物図鑑」
イバン・バレネチュア作、宇野和美訳(西村書店)

 

19世紀の植物学者ポンバストゥス博士がつくりだした、不思議な、不思議な、植物たちが載っているおはなしです。
この本がステキなのは、1ページをめくってすぐ、ポンバストゥス博士が語りかけてくれることです。物語の世界じゃなくて、本当にこの世に私はいるよ!と信じさせてくれることです。
博士が紹介してくれる植物たち、なんて楽しくて、なんて神秘的で、なんて自由で! 私も何か植物やお花を考え出して、ポンバストゥス博士のもとへ、送ろうかしら・・・と、わくわく、ドキドキしてきます。
音感のするどい「音楽フランスギク」、ぐんぐん空にのびる「階段りんご」の木、「宝箱クルミ」「鏡スイセン」「気球洋ナシ」などなどなど。

スペインの絵本作家イバンさんが書いたこの本が、たくさんの人のもとに届きますように。想像する心をもった子供たちの手元に!

そうそう、訳者さん、あなたのあとがきは不必要ですよぅ。あなたの文章で、せっかくのポンバストゥス博士の世界から、せちがらい現実の日本に引き戻されてしまうではありませんか。目に見えるものしか信じられない、人々の多いこの世に・・・。