トロールものがたり/イングリ ドーレア
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『トロールものがたり』

イングリ・ドーレア、エドガー・ドーレア/作・絵

へんみ まさなお/訳 童話館出版

 

ノルウェーの森にはトロールがいます。それはきっと、ノルウェー生まれの子どもたちなら、誰でも信じていること……。でも、トロールって、思ったよりずっとコワい!と、この絵本を読んで思いました。深い森の中で、こんな人たちと出会ってしまったら、どうしよう!? 
 

●ものがたり

絵本の中にはたくさんのトロールが登場しますが、共通しているのは体が大きくて、みにくいこと、食いしん坊のこと。とくに大食いなのは、頭が12個あるトロールさん。12の頭が12の口で食べ物を寄こせ!と望むのですから大変です。食べていない時は葉っぱを盗んだ人間をおどして動物に変えたり、金銀細工のキラキラ宝物をノームに作らせたり、自由きままに人生楽しんでいるみたい。そんな12頭のトロールがいちばん好きなのは人間のお姫さまのやわらかな手で頭をかいてもらうことでした。そこで、12頭のトロールはお姫さまを見つけることにしました。1つの頭に1人のお姫さま、合計12人のきれいなお姫さまを探し出すことができるのかな? トロールのとげ、トロールの目玉……本物のトロールの秘密を解くカギも出てきます。

 

●この本を書いた人

ノルウェー生まれのイングリさんとスイス生まれの夫エドガーさんの二人で物語を作って、絵も描いています。二人で北米から北欧、ラップランドと旅をしながら個展を開き、たくさんの絵本を一緒につくった仲良しの二人。緻密な線画で描かれるトロールたちはリアルでおちゃめで可愛い。コワいところもあるけれど、じつは気のいいヤツかも? と思わせるのは、二人の愛情がこの本にあふれているからでしょう。
 

音譜物語に登場する木treesと花flowers

山のトロール、森のトロール、水のトロールなど、この絵本に出てくるトロールは木と花がいっぱいの場所に棲んでいるのです。