海に住む少女 (光文社古典新訳文庫)/光文社
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『海に住む少女』より「バイオリンの声の少女」

シュペルヴィエル/作 

永田千奈/訳 光文社文庫


ある日、木から落ちた少女は自分の声がバイオリンの音を奏でていることに気づきます。みんなが好奇の視線で見つめるものだから、沈黙していることに決めました。ところが、耳のいい友人によれば、黙っていても、バイオリンの音がかすかな和音やメロディとなって漏れ聴こえてくるというのです。心の声が全部聴こえてしまうようで少女は悲しくなりました。やがて時が経ち、少女の声は…。