- 声の森/偕成社
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「声の森」
安房直子/作
ひろかわさえこ/絵
声の森という不思議な森の物語。
いいえ、不思議・・・というのとはTちょっと違いますね。こわい森です。
この森に迷いこんだ動物は二度と森から帰られない。
声の森はかしわの木がたくさん立っている森です。
かしわの木は口マネが得意で、“ひとまねの木”と呼ばれています。
カッコウが「クックー」と鳴くと、森中のかしわが口マネして「クックー」と鳴き始め、カッコウはそれに負けまいと「クックー、クックー」と鳴いているうちに疲れ果てて、木から落ちてしまうのです。
道に迷いこんだ木こりも猟師も例外ではありません。
その様子を作者の安房さんは、「そういう人たちはみんな、木のなかにすいこまれて、森の養分になってしまうのでした」と表現しています。
そんな恐ろしい森に迷いこんでしまった女の子、つぼみちゃん。
なんと、彼女はたった一人、森から帰ることができました。
それはどうして?
勇敢だったのかしら? かしわの木々と戦ったのかしら?
あなたはどうしてだと思いますか?