水の合うところ | 好きなものに囲まれるくらし

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「大好き!」は元気のもと。大好き!」を選択し続けていたら、
色んなことが変わり始めました。その変化の過程をつづります。
やっぱり「好き」の力はすごい。

社会人生活を始めて30年以上経ちます。

それはもう、色んな職場を経験しました。

 

途中から派遣社員になったので、契約が変わるごとに自動的に職場も変わった、というだけの話なのですが。

 

最初は、合う合わないもなく、ひたすら目の前に流れてきた仕事を掴むという感じでした。

だんだん、「あれ?これは合わないかも。」って朧げながらに感じるようになり、そういう仕事には応募しなくなっていった。

 

有期雇用の派遣は、契約が切れたらお給料も入らなくなるので、悠長なことを言っていられない時もある。

今思えば、それも身になりましたから、経験しておいて良かったと思います。

 

職場が「水に合う」かどうかがはっきりわかってきたのは、何と最近のことです。

こんなに時間が経過して初めて、くっきり見えるようになってきた。

有期雇用から無期雇用に転換したのもあり、プロフィールには「開発部門での就業希望」とはっきり書くようになったのも最近のこと。



今までの職歴で、ものすごく「水に合わない」と感じたブッチギリの第一位は、求人広告の会社でした。

一言で言うなら、軽佻浮薄。

その会社に固有の雰囲気だったのかもしれないけど、とにかくその軽さが苦手でした。

スケジュールもコロコロ変わって振り回されっぱなし。

それだけでもう時間を浪費してしまい、仕事になってない日もありました。

私には合わない。

もう2度と御免だと思いましたね。

 

次に合わないと感じたのは、製造メーカーの人事総務。

とにかく雑務が多くて、用事が後から後から細切れに飛び込んできて落ち着かない。

仕事が多い割には達成感がなくて、私には楽しめませんでした。

 

反対に、水が合うと感じたブッチギリの第一位は、精密機器メーカーの開発部門。

これは何社か経験があるんだけど、みんな雰囲気が似てました。

技術系の人が多いので、落ち着いた人が多い。

軽々しい雰囲気が皆無。

数字と図面とシステムで整然と整えられた世界で、気持ちが良いのです。

今も開発部門で働いていますが、やっぱり居心地がいいですね。

私には一番合っている環境です。

 

水に合うお仕事の第二位は、マニュアル作成と編集のお仕事。

元々、黙々と集中して文章を書いたり編集したりが好きなので、非常に快適でした。

英訳のお仕事もさせてもらうことがあったので、勉強にもなりましたし。

達成感があって、これも好きなお仕事でした。

 

そして、水に合う仕事の第三位はシステム開発のお仕事。

最初は訳が分からず苦しむばかりでしたが、ある日突然、回路が開通した。

設計通りにシステムが動く面白さに夢中になりました。

ソースコードも書いていたので、達成感がすごかった。

時間が流れるのが早かったです。

しかし後に、ものすごい脳疲労状態になったのですけど。

仕事は合っていたけど、長く続けられなさそうだったので辞めました。

 

今になって思うことは、一つの仕事がずーっと存在して、かつ自分がそこに携われるっていうのは奇跡に近いということ。

時代とともに、仕事の需要はどんどん変わっていきます。

そして、どういう職場と遭遇するかは運なのです。

 

たまたまポジションに空きが出た時に、そのポジションを埋められそうな人が手近にいるかどうか。

数人の候補者の中から、そのポジションの要件に一番合っている人を選ぶこともある。

 

自分の意思の及ばないところで採用が決まるのです。

だから、エントリーして落ちても、それを気にすることはないんですね。

たまたまそのポジションの要件に合わなかっただけ。

あとは、交通費などの経費がかかりすぎるという理由で落ちることもあります。

これなんかはもう、応募者の能力も人柄も全く関係ないですもんね。

 

どんな職場が合うのかは、やってみないとわかりません。

わかるまで探し続けるというのも一つの手。

それがやりやすいのが派遣という就業形態です。

派遣の場合、職場や仕事が変わるのは転職にならないのです。

契約ごとに動いてきただけという見方になりますから。

 

正社員も当たり外れがありますから、もし「当たりだ」と思えるなら、それはラッキーです。

無理して動くまでもないですね。

そのラッキーを持ち続けて働くのが昔ながらの仕事の王道。

しかし、確率的にはそんなに高くはないというのが私見です。

 

派遣でも正社員でも、職場によって当たり外れはある。

水が合う、合わないの問題もある。

どちらの働き方でもいいから、「当たり!」と思えたところでできるだけ落ち着いて仕事ができたら幸せなことです。

 

若い頃と仕事の仕方が変わったとすれば、そういうところですかね。

ようやく自分の「当たり環境」がわかってきたからこそ、できることでもあります。