「心の道具」

『心のための道具とはなにか

 人は、ある時期から食べることだけではなく、「心」の充足を求めるようになった。そして、家族の幸福や豊猟を祈るために土偶をはじめとする「心のための道具」を作り出した。

 2016年、熊本は大震災にみまわれ、人々はあらためて「生きる」ことに向き合った。

 それにより、身近にあるもの、思い出とかかわる品、手になじんだ道具の大切さに、あらためて気づき感謝した。

 数万年の時を経た現在でも「心のための道具」は、生きるために不可欠な道具であり続けている。』 (熊本県伝統工芸館道具プロジェクトパンフレットより)

 

熊本地震復興特別企画「心のための道具」展に行ってきました。

「心のための道具」・・・素敵なネーミングだと思われませんか。

このタイトルそして解説文を読むと誰しも行ってみたくなること間違いなしと思います。

いろんなジャンルの展示がされていて観る人によって解釈もまちまちだと思います。

わたしも行ってみてあらためてパンフレットを眺めてああそうだったのかと再解釈しました。

ちなみに会場では染織家の高本 純さんの「シイの実料理のための道具」が展示されていました。工芸家と料理人がチームを組むという絶妙なコンビネーションです。

 

 伝統工芸館HPの解説によると

 『熊本は、縄文時代にも大きな災害に遭っています。その後、再び生活文化を築く際に重要な食材となったのがドングリです。今回は「熊本の生活文化の復興」というメッセージを込め、“復興のシンボル”とも言えるドングリ(ブナ科の堅実の総称)の中からシイの実を素材とし、熊本で活躍する工芸家と料理人がチームを組んで、【シイの実料理のための道具】と【シイの実料理レシピ】を作りました。』とのことです。