きょうの料理(NHK) 2014年8月20日(水)放送
おふくろの味 定番100 「冷やし中華・チャーシュー」
「おふくろの味定番100 」は、昭和の食卓を彩った懐かしいおふくろの味100品を1年かけて紹介するシリーズです。
十五回目は、冷やし中華、チャーシューを上手に作る方法を、西部るみさんが教えてくれました。
43/100 西部るみ 「冷やし中華」
暑くなると、無性に食べたくなる、冷やし中華。ひんやりとしたのどごしに、遠い夏の記憶がよみがえります。ここでは、麺の食感を引き立てる3種の具をのせ、鶏肉のゆで汁でうまみを足した、タレを添えます。
● 冷やし中華
材料(2人分)
・中華麺(生) 2玉
・鶏もも肉 1枚(250~300g)
・長ねぎ(青い部分や芯) 3cm
・しょうが(薄切り) 3~4枚
・きゅうり 2本
・トマト (大)1個
・塩・コショウ 各少々
・ごま油 少々
タレ
・鶏もも肉のゆで汁(煮詰める) 大さじ2 ※作り方下記参照
・しょうゆ 大さじ4
・酢 大さじ2
・砂糖 大さじ1と1/2
・ごま油 大さじ1
<作り方>
1 鶏肉の下ごしらえ
鶏肉に塩・コショウ(各少々)をふる。熱したフライパンに鶏肉の皮を下にして入れ、皮が薄いきつね色になったら裏返し、身のほうはサッと焼く。
※ゆでる前に皮をこんがり焼いておくと、冷めてもおいしいです。
2 鶏肉がかぶるくらいの水と酒(水:酒=5:1)を鍋に入れ、長ねぎの
青い部分や芯、しょうがの薄切りを加えて、沸騰させる。鶏肉を入れ、再び沸騰し始めたら、弱火にして約20分間ゆでる。
3 鍋の中でそのまま冷まし、完全に冷めたら薄切りにする。ゆで汁はタレに使うので残しておく。
4 野菜の下ごしらえ
きゅうりは塩をふって板ずりし、サッと洗う。ピーラーで皮をしま目に
むき、斜め薄切りにしてからマッチ棒くらいの細切りにする。トマトはヘタをくり抜いて横半分に切り、種を除いて薄切りににする。どちらも冷蔵庫でよく冷やしておく。
5 タレを作る
2の鶏肉のゆで汁約カップ1/2をこして小鍋に入れ、約1/3量(大さじ2強)まで煮詰める。鍋底を氷水に当てて冷やし、上に固まった脂を取り除く。
6 5にしょうゆ(大さじ4)、酢(大さじ2)、砂糖(大さじ1と1/2)を
加えて混ぜ、砂糖が溶けたら、ごま油(大さじ1)を加えて混ぜ、冷やしておく。
7 中華麺をゆでる
中華麺は手でもみほぐし、中心の塊をほぐしておく。※しっかりほぐして
おくことで、ゆで上がりが均一になる。
8 大きめの鍋に熱湯(3リットル以上)を沸かして中華麺を入れる。途中菜箸で大きく4~5回返しながら、麺をほぐす。袋の表示時間通りにゆでて素早くザルに上げ、流水で洗いながらぬめりを落とす。
●ポイント
芯がなくなるまでゆでると、冷やしたときにちょうどよい堅さになります。ただしゆですぎないように注意して下さい。
9 粗熱が取れたら、氷水に入れて全体をよくもむ。完全に冷たくなったら、再度ザルに上げて水気をきり、ごま油(少々)を回しかけて、全体に
行き渡らせるように混ぜる。
●ポイント
中華麺は最後にゆで、冷やしてコシを出しましょう。水気をきったあとに、ごま油を回しかけて全体に行き渡らせるように混ぜると、水気がさらに
きれ、麺がくっつきにくくなります。また油でコーティングすることで、
麺がのびにくくなります。
10 盛り付ける
器に中華麺を盛り、鶏肉、きゅうり、トマトをのせ、食べる直前にタレを
かけたら完成です。
1位
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2位
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3位
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44/100 西部るみ 「チャーシュー」
中国料理でおなじみのチャーシューは、ご飯に合うおかずとして親しまれてきました。オーブンで焼く方法もありますが、家庭で作るなら焼きつけてから煮る方法が簡単です。煮る時間は最小限にし、煮汁の中で味をしみ込ませます。
●チャーシュー
材料(作りやすい分量)
・豚肩ロース肉(塊) 600g
煮汁
・長ねぎ(青い部分) 10cm
・しょうが(薄切り) 5~6枚
・花椒(ホワジャオ) 小さじ1
・赤唐辛子(種を除き、半分に切る) 1本分
・昆布(3cm四方) 1枚
・水 カップ2
・しょうゆ カップ2
・酒 カップ1
・砂糖 80~100g
・黒コショウ(粗びき) 少々
<作り方>
1 豚肉の下ごしらえ
豚肉は繊維に沿って3等分に切る。
2 豚肉の形を整えながら、締めるようにたこ糸をしっかり巻き、最後は
結ぶ。ごく軽く塩・コショウをふってすり込み、そのまま20~30分間常温におく。
3 フライパンを熱して薄くサラダ油をなじませ、ペーパータオルで拭き
取る。たこ糸を巻いた豚肉を入れ、強火で表面にまんべんなく転がしながら焼き色をつけ、取り出しておく。
4 煮汁を作る
長ねぎの青い部分は長さを2~3等分に切り、縦に切り目を入れる。鍋に
長ねぎ、しょうがの薄切り、花椒(小さじ1)、赤唐辛子、昆布、水
(カップ2)を入れて弱火にかけ、水分量が2割ほど減るまで煮詰める。
5 豚肉を煮込む
4にしょうゆ(カップ2)、酒(カップ1)、砂糖(80~100g)、黒コショウ(少々)を加えて中火にし、煮立ち始めたら、焼きつけた豚肉を戻し入れる。弱めの中火で(表面が軽く揺らぐ程度)で、25~30分間煮込む。
●ポイント
豚肉は常に煮汁がかぶる状態で煮て、中までしっかり火を通すことが重要です。煮汁から出た状態で煮ると、中まで火が入るのに時間がかかり、仕上がりが堅くなります。
6 25分間ほどしたら、一度竹串を刺し、肉汁が透明になっていれば、火を止める。煮汁に入れたまま冷まし、味をなじませる。
7 仕上げ
汁気をきってたこ糸はずし、食べやすく切り分けたら完成です。※煮汁の中で自然に冷めたくらいが食べごろで、好みでさらに1~2時間つけてもよいです。
<チャーシューの保存>
1 煮汁の中で冷ましたチャーシューを引き上げ、網などにのせて汁気を
よくきる。※汁気が残ったまま保存すると、時間と共に味が濃くなる。
2 表面全体にハケでごく薄くごま油を塗り、乾燥を防ぐ。ラップで包み
冷蔵庫で約1週間保存できる。
<チャーシューの温め方>
煮汁をこし、鍋に入れて火にかける。煮立ったらチャーシューを入れて火を止める。そのまま10分間ほど置き、肉の脂が柔らかくなる程度に温める。※煮汁の味が濃い場合は、酒・水各少々を足す。
<煮汁について>
残った煮汁は、冷やして固まった脂を取り除き、こして冷凍しておけば、
使い回しが可能です(2週間保存可能)。これに最初の約3割のしょうゆ、酒、砂糖を足し、肉がかぶるくらいの水を適宜足して濃度を加減してから
使いましょう。
1位
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4位
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