きょうの料理(NHK) 2014年2月19日(水)放送
和・スイーツ 「金柑(きんかん)マーマレードのババロア」
日本の冬を彩る小さな果物「金柑」。甘酸っぱい味わいとさわやかな香りが詰まっています。
この時期にしか手に入らない金柑の香りと色合いを生かした、とっておきスイーツを料理研究家 松本朱希子さんに教えていただきます。
金柑でマーマレードを作り、それを使って「ババロア」と「パウンドケーキ」の2品を作ります。
松本朱希子 「金柑マーマレード」
●金柑マーマレード
材料(作りやすい分量)
・金柑 500g
・三温糖 230g
・みかん果汁 200cc ※果汁100%のオレンジジュースでも可
・水 200cc
・はちみつ 大さじ1
・レモン汁 大さじ1
<作り方>
1 金柑は竹串で数カ所刺して穴を開ける。たっぷりの熱湯で、ふきこぼれない程度の火加減で1~2分間ゆでてザルに上げ、水にさらす。
2 金柑の水気をきってヘタを取り、タネを除きながら、厚さ2mmの輪切りにする。切った金柑を直径15~16cmの鍋に入れ、1/3量の三温糖をふり入れ、30分間ほどおく。※三温糖は1/3だけ入れて、金柑から水分を出します。
3 2の鍋に、みかん果汁(200cc)、水(200cc)に入れ、強火にかける。沸いたら弱めの中火にし、鍋底が焦げやすいので、時々ヘラで混ぜアクを取りながら、約40分間煮る。
4 金柑がやわらかくなっているかひと口食べて確かめる。皮が柔らかくなっていたら、はちみつ(大さじ1)を入れ、残りの三温糖を3回に分けて加える。※三温糖は少しずつ加えて、しっかりとなじませて下さい。
5 焦がさないように鍋底を混ぜながら、さらに15分間ほど煮たら、レモン汁(大さじ1)を加えて、火を止め、冷ましたら金柑マーマレードの完成です。
<保存法>
粗熱をとったあと、煮沸して乾燥させたビンに入れて保存します。冷蔵庫で1週間ほど保存可能です。
<金柑マーマレードのおいしい食べ方>
・そのままヨーグルトやパンにつけて
・クリームチーズの上にのせて
・紅茶などの飲み物に入れてもおいしいそうです。
松本朱希子 「金柑マーマレードのババロア」
※先ほど作った金柑マーマレードを使ってババロアを作ります。金柑の甘酸っぱさとババロアのやさしい甘味の組み合わせが爽やかです。
●金柑マーマレードのババロア
材料(60ml容量のゼリー型8個分)
<ゼリー部分>
・金柑マーマレード 50g ※軽く刻む
・水 30cc
・レモン汁 20cc
・三温糖 20g
・板ゼラチン 1.5g ※戻しておく
<ババロア生地>
・卵黄 1個分
・三温糖 15g
・牛乳 150cc
・はちみつ 30g
・板ゼラチン 4g ※戻しておく
・プレーンヨーグルト(無糖) 50g
・クリームチーズ 30g
・生クリーム 60cc
・レモン汁 小さじ2
<作り方>
1 ゼリー生地を作る
鍋に、軽く刻んだ金柑マーマレード(50g)、水(30cc)、レモン汁(20cc)、三温糖(20g)を入れて、沸いたら火を止める。戻した板ゼラチン(1.5g)を加えてしっかり溶かしたら、ゼリー型に均等に入れる。
2 ババロア生地のベースを作る
ボウルに、卵黄(1個分)、三温糖(15g)を入れ、色が白っぽく変わり、泡立て器ですくうとトロッと落ちる状態になるまで混ぜる。
3 鍋に、牛乳(150cc)、はちみつ(30g)を入れて中火にかけ、ヘラで鍋底を軽く混ぜ、鍋肌に少し泡がつくくらいまでを目安に温める。
●ポイント
卵黄と混ぜるので、沸騰させないように注意して必ず直前で火を止めて下さい。温める目安は鍋肌に小さい泡が出てくるまでです。
4 三温糖を混ぜた卵黄に、温めた牛乳を少量ずつ入れながら、泡立て器で混ぜ、再び鍋に戻す。
5 鍋を弱火にかけ、ヘラで混ぜながら温める。上がってくる泡が細かくなり、ほんのり湯気が立ってきたら火を止め、戻した板ゼラチン(4g)を加えて溶かし、ボウルに戻し、氷水に当て、ヘラで混ぜながら冷やす。
●ポイント
卵黄が固まらないように火加減に注意して、沸騰しそうになったら火を止めて下さい。
6 ババロアの生クリーム生地を作る
プレーンヨーグルト(50g)、クリームチーズ(30g)を泡立て器でなめらかになるまで混ぜ、生クリーム(60cc)、レモン汁(小さじ2)を加えて混ぜ合わせる。
7 5のボウルが冷えたら、6の生クリーム生地に加えながら、泡立て器で混ぜ合わせる。1の型に流し入れ、ラップをかけて冷蔵庫で2時間以上冷やし固めたら完成です。
8 ぬらしたスプーンの腹で型の縁を軽く押さえ、人肌より厚い湯に型を軽くつける。皿にゼリー型をかぶせ、手で軽く押さえながら上下にふると、きれいに型から外れます。
松本朱希子 「金柑マーマレードのパウンドケーキ」
※金柑マーマレードを使ってパウンドケーキを作ります。爽やかな金柑の香りとコクのあるバターの風味が、ギュッと詰まったパウンドケーキです。
●金柑マーマレードのパウンドケーキ
材料(17cmのパウンド型)
・バター(食塩不使用) 120g
・塩 少々
・三温糖 100g
・卵 120g(正味)
・薄力粉 100g
・アーモンドパウダー 20g
・ベーキングパウダー 小さじ1/2
・金柑マーマレード 70g
<仕上げ用>
・金柑マーマレード 30g ※軽く刻む
・ラム酒 小さじ1
<作り方>
1 バター(120g)は薄切りにしてボウルの側面に貼り付け、常温に戻しておく。卵は冷蔵庫から出し、常温に戻しておく。薄力粉(100g)とアーモンドパウダー(20g)とベーキングパウダー(小さじ1/2)は合わせて、2回ほどふるう。
2 バターが入ったボウルに塩(少々)を加え、なめらかになるまでヘラで練る。ハンドミキサー(低速)でクリーム状になり、ツノが立つまで混ぜる。
3 2に三温糖(100g)を3回に分けて加え、そのつどハンドミキサーで空気を含ませるような感じで混ぜる。
4 卵はよく溶き、3に少量づつ加えながらハンドミキサーで混ぜる。ボウルを傾け、生地がすべり始めたら卵を加えるのをやめる。
5 4にふるった薄力粉とアーモンドパウダーとベーキングパウダーをふり入れ、ヘラでサックリ混ぜる。粉っぽさがなくなったら、4で残った卵液を入れ、切るように混ぜる。
6 5に金柑マーマレード(70g)を加えてボウルを回しながらヘラで切るように混ぜたら、オーブン用の紙を敷いた型に生地を入れ、中央に1本筋を入れる。
7 170℃のオーブンで約45分間焼く。中央に竹串を刺し、生地がついてこなければ取り出し、台の上で型ごと2回軽く落として空気を抜く。
8 仕上げ用の金柑マーマレード(30g)は軽く刻み、ラム酒(小さじ1)を混ぜ合わせておく。
9 型から出して網にのせ、オーブン用の紙を取る。焼き上がったパウンドケーキが熱いうちに、上面に8をハケで塗り、冷ましたら完成です。
<保存法>
1日おいて生地がなじむとよりおいしくなります。ラップで包んで冷蔵庫で1週間保存可能です。
1位
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2位
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3位
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4位
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