「これは時間との闘いです」ニール・ヤング2020年に未発表音源をアーカイヴ化 | 鳥肌音楽 Chicken Skin Music

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ローリングストーン誌の記事より。ニール・ヤングが今までに録音したが未発表のままになっている音源の大部分ついて自身のアーカイヴ・サイト=NYAで新たなサービスとして2020年中に公開を予定しているというニュースです。NYAで限定公開される音源にはファンであればご存知の『ホームグロウン』『クローム・ドリームス』といったお蔵入りした幻のアルバムや76年の武道館公演といったライヴ音源が含まれるようです。

ニール・ヤングは今回の公開についてあるファンからの「叔父のエディが高齢で今後発売されるアーカイヴのすべてを聴けないだろう」という投稿を読んで決めたとしていますが、おそらくはファン・レターとは関係なくずっと考えていたことについて自身のタイム・リミットが迫って来ていることをあらためて考えて急いだということなのかなと考えます。それが最後の「これは時間との闘いです」という言葉にあらわされていると思います。なんとも複雑な気持ちになるニュースですが、死後に自分の意思に反した「墓堀り」が行われているのも実際目にすることも多いので、ニールの決意も分かります。一枚でも多くの新譜も聴きたいという思いもありますが・・・・。

ニール・ヤングはあなたが亡くなる前に彼の未発表の音楽を聞いてほしい

「これは時間との闘いです」とヤングは、2020年に膨大な未発表アルバムを彼のファンに対しリリースするという野心的な計画について語っています。
by Andy Greene




ファンは最近、76歳のエディおじさんについてニールヤングに連絡しました。エディはニール・ヤングのすべてのアーカイブのリリースを聞けるほど長くは生きられないだろうと懸念しているといいます。「本当に悩ましいね」とヤングは彼のアーカイブ・サイト(NYA)に書きこみました。そして、アーカイブの有料購読者に対し、一般公開のかなり前に未公開資料の巨大な所蔵物をリリースする計画の可能性を説明しました。

「2020年にNYAですべてのアルバムをリリースすることについて私たちのチームと話してきました。当初、これらのアルバムはCDやレコードとしてはリリースされません、最終的には可能性がありますが、それまではNYAで限定公開します、かなりのヴォリュームになります」

現在のシステムでは、『タスカルーサ』『ソング・フォー・ジュディ』『ロキシー:トゥナイト・ザ・ナイト・ライヴ』など年に数回、ニュー・アルバムの邪魔にならないようにアーカイヴ盤をリリースしています。それらはストリーミング・サービスやフィジカルのアルバムとしてリリースされると同時に、NYAのWebサイトにアップされています。

ヤングがここで言及している未発表の録音には、1975年の『Homegrown』、1976年の『Chrome Dreams』、1977年の『Oceanside-Countryside』、1982年の『Island in the Sun』、2000年の『Toast』などの多数のアルバムが含まれています。1976年の『Odeon Budokan』、1978年の『Boarding House』、1986年の『Live in a Rusted Out Garage』そして2012年の『Alchemy』など、いくつかのライブアルバムもあります。また、彼がアーリー・デイズと呼んでいるダニー・ウィッテン時代のクレイジー・ホースの録音のコレクションもあります。(上記のリストはおそらく、ほんの一部に過ぎません。彼はすべてのコンサート、サウンド・チェック、スタジオ・セッションを記録しているからです。)



ニールヤングアーカイブへのアクセスは現在、月額1.99ドル(217円)または年額19.99ドル(2179円)です。彼の大きな計画を遂行すれば、それは変わるでしょう。「これによって、NYAに新しい料金体系が追加され、オンデマンド・ビデオ、映画、レコードに独占コンテンツとして「エディおじさんコース(名称未定)」が含まれる可能性があります。このコースのサブスクリプション価格は高くなります。これについてはさらに検討の上で説明します。」

さらにヤングは続けます、「これらのNYA限定レコードと映画は、完成品のカバーとアートを含むハード・グッズとデジタル・ファイルとして一般公開されますが、多くの人はShakey PicturesまたはNYA Recordsから一般向けに発売されるずっと前から、NYAで利用することが可能になります。」

潜在的な問題の1つとして、NYAで利用可能になった資料が一般に流出する可能性があります。「もちろん、NYAに限定されている間は、インターネットに流出しないようにします。これを解決できれば、2020年にそれらの多くをリリースします。以上が私たちが考えていることです。決定次第お知らせします・・・これは時間との闘いです。」

RS誌の元記事はコチラ→https://www.rollingstone.com/music/music-news/neil-young-archives-2020-910631/