ホール着17時40分。
この日は最初から見逃せないと、少し早退けして定刻前に会場に向かう。

着いたら開始前のレミノのオープニング?をやっていた。
第1試合の北野武郎は、派手に動かず一発一発しっかり打つ。
前戦もだったがこれまでと戦い方の違いは、全新人王決勝でのドローの影響もあるのかな?
強い左を打ち込むサウスポーの北野だが、随分省略したボクシングだと感じる。

4R、その強い左で1度目。
再開後も連打から、最後も左でウッティチャイ・モントゥリをノーカウントストップ。
TKOタイム、4R2分2秒。


ここから大橋ジムのホープ達のデビュー戦が始まる。
《大橋蓮vsアタッチャイ・プランソエトリ》
広いスタンスから右を突く、渡辺純一みたいな髪型のサウスポー大橋。
大橋のプレスに、アタッチャイはロープ際から動けない。
左アッパー、左ストレート2発。
グラつくアタッチャイ。
大橋はさらに左連打で追い詰めると、アタッチャイはグニャリとロープに引っかかるように倒れて、レフェリーにストップされた。
TKOタイム、1R2分34秒。


《田中将吾vs高熊龍之介》
昨年の東日本新人王である高熊を相手にデビュー戦を迎える田中将。
でも高熊って結構いい選手だぞ。
そしてなぜここだけ日本人相手?

最初から思い切りよく力強いジャブ、ワンツーを飛ばす田中将。
踏み込んだところ高熊の左ジャブ?ショート?がカウンターでヒットし、なんと田中将が尻もちダウン!

それでも思い切りよく行く田中だけど、あまり打たれた経験はないのかな。
打った後(特に右)、なんか止まるシーンが散見される。
ガードを固めながらジリジリ前に出る高熊。
田中将の打ち終わりに思い切りよく振る。右ストレートの後に合わす左フックは当たるか?

後半の田中将は少し怖さを知ったかな?打ってのめんなくなった。
さすがのアマ王者。ステップ使ってうまく戦いだしたなと思ったけど、どこかで調子に乗るというか、ディフェンスの意識はどうだろう。

ラスト、高熊行け!
でも前に出ているが手数が少ない。たまにいいのが当たるのにもったいないな。
田中将も結構フラフラだぞ。それでも最後まで動き続けた。

田中将は間違いなく良い経験になっただろう。
しかし良い勉強になったのか、それとも…
採点は、57−56と58−55が二人で田中将。
勝敗は間違いないけど、ダウンを取ったラウンド以外で5Rは高熊に振ってもよかったかなと思う。


《田中空vsキム ドンヨン》
開始から打って行く田中空。
振っていく田中空に合わせるドンヨン。少しはやるかと思ったが…
田中空の圧力に押され、ロープ際に下がったドンヨンは、上下のコンビ喰らって1度目。
再開後も右ストレート、左フックで2度目のダウンで試合終了。
TKOタイム、1R1分8秒。


《坂井優太vsキム ジョン》
開始からサウスポーの坂井が思い切りよくワンツーを飛ばす。
もう見切ったかな?
ルーズな構えだけど非常に目がいい。
ジョンが打ってくるところ、全てに合わせている。
初回から右フックでダウンを奪った。

2Rも倒す気満々。途切れなくパンチを繋げるが、レフェリーなかなか止めないなぁ…と思ったところでセコンドからタオル投入。
TKOタイム、2R1分20秒。

4人の大物デビューの中で、唯一人リングでインタビューを受けるところが、期待の大きさの表れか。


同時にデビューしたアマの大物達だけど、今後はそれぞれの路線を進んでいく。

早くも大橋は8月4日、坂井は8月27日と次戦が決まっているらしい。

4人共にデビューの相手として、日本人選手にオファーを出したが、その中で手を挙げたのは高熊だけだったとのこと。

となると柴田明雄さんと与那覇勇気は勇者だったのか。
そしてやはり村田諒太と那須川天心は凄かったのか。


さて一部のジムでアマホープ達が渋滞中だけど、デビュー戦を生で見届けたというだけで、やはり思い入れは増す。

どのようなキャリアを歩んでいくのか、楽しみに見守ろう。