1万年前のわらじ
1938年にアメリカ、オレゴン州にあるフォートロック洞窟の火山灰の層の下に
世界最古のサンダルとされる数十枚のヤマヨモギを編んだわらじが発掘されました。
乾燥している気候のお蔭か、保存状態はとても良く、網目もしっかり確認できます。
年代測定では約10,500年前。この洞窟に人が暮らしていた形跡もあります。
フォートロック洞窟は1961年にアメリカ国立歴史的建造物として指定されました。
定説では1万3000年前、
シベリアから凍結したベーリング海峡を渡って来た遊牧民がアメリカ最初の人類とされています。
彼ら北方のモンゴル系狩猟民族は動物の毛皮を足に巻いて靴にしていました。
それは20世紀の考古学での定説でした。
この常識を覆したのが、南米チリのモンテベルデ遺跡で発掘調査を行った考古学者のチームでした。
彼らはモンテベルデ遺跡で1万4000年以上前に人類が居住していた証拠を発見したと発表したのです。
またカリフォルニア州のチャンネル諸島では、約1万2000年前から
島の人々が海洋文化を発達させていた証拠が見つかりました。
彼らの祖先は東アジアから海藻や魚や
海生哺乳類が豊富な生態系が連なる海域を伝って米大陸に来たのではないか。(1万4500年前)
と調査を進めるオレゴン大学のジョン・アーランドソン氏は仮説を発表しました。
3万年前~2万5000年前の日本には、舟を操る海洋民がいたことが分かっています。
そうした集団が環太平洋地域を北上し、米大陸に来たに違いないと言うのです。
さて、その頃日本に住んで居たのは縄文人と呼ばれる人々。
弥生人が日本列島に渡って来るまでは日本の広い地域に分布していました。
最近のDNA解析研究によってアイヌ人、沖縄人、関東の順に縄文人に近い事が分かっています。
特にアイヌ人は北米アメリカインディアンと文化的に共通してる点も多いです。
現在の日本人は縄文人と弥生人の混血で成り立っています。
(純粋な縄文が5%、純粋な弥生が20%、混血が75%)
良く縄文人は南方系、弥生人は北方系の容姿と言われますが
それでは北方地域のアイヌ族は説明ができません。
人類がアフリカ大陸からユーラシア大陸に進出し、
西ユーラシア人(ヨーロッパ)と東ユーラシア人に分かれた後、
さらに東ユーラシア人が南半球パプアニューギニア人(肌は黒く金髪の縮れっ毛を持つ)
と別れた後、縄文人は東アジア人より以前に分化しました。(DNA解析により)
つまり中国大陸東アジア人よりも古く、中央、西アジアに近い容姿でした。
ハーフでも無いのに顔の濃い人って居ますよね?
そんな人は縄文人の血が濃いのかも知れません。
興味のある人はどうぞ⇒海を渡った縄文人