隼人駅発行 普通急行券 3等 1201km以上 鹿兒島駅から乗車 | 菅沼天虎の紙屑談義

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交通機関を利用する為の切符・・・一般の方々にとっては使い終わってしまえばタダの紙屑で、最後は係員に渡して終わりになるモノです。
そんな紙屑に夢中になってしまった大馬鹿モノの戯言にお付き合い下されば幸いです。

昭和31年10月に日豊本線隼人駅で発行されました、3等1201km以上の普通急行券です。

 

 

門司印刷調製の券で、乗車駅に押印されたゴム印は「鹿兒島」と「児」の旧字体の「兒」が用いられています。

 

発行が日豊本線の隼人駅となりますので、この普通急行券を購入した旅客は鹿児島駅から鹿児島本線経由の普通急行列車に乗車したものと思われ、当時は鹿児島発東京ゆきの急行「筑紫」が運転されており、鹿児島から1201km以上となるのは豊橋以遠の下車駅となりますが、当時の急行「筑紫」は鹿児島発が23時30分、東京到着は翌々日の7時23分で、2回の夜行運転で東京までの所要時間は32時間近くもかかりました。

 

当時の普通急行料金は「300kmまで(1)」、「600kmまで(2)」、「1000kmまで(3)」、「1200kmまで(4)」、「1201km以上(5)」の5地帯制で、この券は最遠の「1201km以上」となりますので、小児断片の下部に「1201km以上」を表わす「5」の印刷があります。