愛知県一宮市の設計事務所、菅野企画設計の前嶋です。
岐阜県美濃市の曹洞宗 善應寺にて『圓通堂』修復工事の起工式が執り行われました。
『圓通堂』は間口5間、奥行き5間の2階建て。
建立は文政12年(1836年)と伝わっています。
鬼瓦にも天保5年(1834年)の刻印があったことから、その言い伝えはほぼ間違いないと思われましたが・・・
建物の構造を調べたところ、当初は平屋建てであった形跡が見つかり、瓦はその際に葺き替えられた可能性も浮かび上がってきました。
ということは、建立はさらに時代を遡るかもしれません。
↑この写真に、当初は平屋建てだったのではないか?と推測できるものが映っています!
また、『圓通堂』という名の通り、観音堂としてしばらく使われていましたが、当初は『坐禅堂』であったことも分かってきました。
さらに、観音菩薩像からは寛文12年(1672年)の札が見つかりました。
謎の多い建物ではありますが・・・
住職の意向で、現在の外観を残し、坐禅堂に復元することになりました。
調査と解明を続けながら工事を進めて行きたいと思います。
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