日本語を学ぶ理由:成長した生徒たち | みとのや先生日誌:元帰国生だから言える事

みとのや先生日誌:元帰国生だから言える事

アメリカオレゴン州、ワシントン州にある学習塾巣鴨アドバンススクール(www.sugamoadvance.com)で日々子供達と奮闘中です。

今日、生徒の1人が宿題を忘れてきたので

私はいつものように

「宿題はやってこないといけないものですか?」

と聞きました。

すると

これも決まっているかのように

子供たちが

「宿題をやってくるのもこないのもどっちでも良い。

でも、そうすると日本語ができなくなって、塾も辞めることになる」

と返してきました。

そうだね、とうなずく私。


そして、話は「どうして日本語を学んでいるか」ということに。

まず元気よく答えたのが、K君。


「日本語は楽しいから!日本も楽しい!」

と言い始めると

S君が「日本語を喋れると、多くの人と話ができるから」と。

もう1人のS君も「日本語を読めないと漫画が読めない。英語でも良いけど、なんだか変」

そして、K君は「色々な言葉を知ると賢くなるから」と。

T君は「もっと日本語を知りたいし、そうしたらお母さんとも色々な話ができるから」

最後にKちゃんは「もっと頭がよくなりたい」と。



私は正直ビックリしました。

1人くらいは、お母さんがそう言うから、と言うと思っていたからです。

誰1人として、お母さんに責任転嫁はしなかったんですね。


私は驚きを通り越して感動を覚えました。

この子たちは、本気で自ら日本語を学びたいと思っている、と。


もちろん、彼らも最初から、そんな動機があった訳ではありません。

家庭では、宿題をやらせるのにお母さんたちも色々と苦労していると聞いています。


しかし、毎週のようにたくさんの宿題をこなし

毎週のように、漢字ビンゴと漢字神経衰弱を楽しみ。

毎週のように、読書と話し合いを続け

そうこうして長い子は3年間。

どんどん日本語を吸収し、漢字も今週はこれを覚えてきた、とはりきって発表する生徒たち。

巣鴨では、発表を重んじています。

暗記して、テストという日本式は、なるべく排して

学び、調べ、まとめ、発表、というグローバルスタンダードをとっています。



週にたった2時間ですが

よくぞここまで育った、と心から思いました。

これも家庭での協力があったからです。

お父さんお母さんには本当に感謝します。


永住クラスの目標

それはハリーポッターレベルの本を自ら進んで読める子になること、です。

この目標、クラス開始当初は、まったく遠い話だと思っていましたが

その目標も射程圏内で見えてきました。


まだまだ模索の日々ですが

目標達成に向けて、子供たちと格闘する日々です。


いやぁ、今日のビールは格別です!(笑)