大卒という資格:資格とは | みとのや先生日誌:元帰国生だから言える事

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アメリカオレゴン州、ワシントン州にある学習塾巣鴨アドバンススクール(www.sugamoadvance.com)で日々子供達と奮闘中です。

こんにちは。

先週末、一部の生徒たちは英検やトフルの試験を受けてきたようで

一人一人、できた、できなかった、と喜んだり落ち込んでいたりしました。


さて、この英検などの資格

前にも英検については書いたことがありますが

英検についての考察

資格は資格でしかありません。


本来の目的は

資格が証明できるに値する実力をつけることであって

資格取得はその結果でしかありません。


ただ最近の傾向として

資格の取得が目的化しているようで

気をつけなければいけないな、と思う今日この頃です。



最近の大卒という資格も同じようなもので

資格の取得が目的と化し、実力をつける、ということがないがしろにされているように思います。

「大卒」という称号をもらうことで

就職できる、ということではなく

「大卒」に見合った実力を持つものが、企業や社会に必要とされるのです。

実力を持たなければ、大卒という資格は見せかけだけにすぎません。


なのに、単位取得だけを目的に

実力アップを目的にしている学生は少ないのが現状です。


最近、子どもたちに大学の卒論について話す機会がありました。

最近は卒論を書かないでも卒業できる学部が増えているようです。

そこで、子どもたちに聞きました。

卒論を書かなくていい学部と卒論が必要な学部

どちらを選ぶ?と。

もちろん、子どもたちは、楽な前者を選びました。


私「でもね、卒論っていうのは本当に大変な作業なんだけれど

その分、実力もつく。先生も卒論では苦労した。

もう締め切りギリギリまで、泣きながら

朝から夜までパソコンにかじりついて

文献読みあさって

お昼ご飯を食べるのさえ忘れて

気づいたら、もう夜の7時。

あ、お昼食べるの忘れてた、って(笑)

それくらい没頭していた、そんな日々。

だからこそ、社会人になって、どれだけプレゼンしようが

文献を読むことになろうが、議論しようが

そんなのは卒論の苦労に比べたら、楽なもの、って思えるんだよ。

つまり、卒論を通して力をつけることができるんだよ」と。

「もちろん、楽をするもしないも全て自由。

ただし、自由には責任がついてくる、ということだけは忘れないように」と。



大卒という資格取得を目的に大学へ行くのではなく

それに見合った実力をつけるために大学へ行く。

就職のノウハウとか資格取得とか、そういうことではなく

実力こそ、子どもに必要なのだと思います。