アメリカでの車購入物語①:ポッコリあらわる | みとのや先生日誌:元帰国生だから言える事

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アメリカオレゴン州、ワシントン州にある学習塾巣鴨アドバンススクール(www.sugamoadvance.com)で日々子供達と奮闘中です。

今週は番外編として

アメリカでの車購入話をしたいと思います。

今日は3部構成の第1部となります。



アメリカの車ディーラーでは初めてのショッピングでした。

まず私はその会社のウェブサイトで興味ある車の値段を調べ

下調べのために、近くのビーバートンにあるディーラーに向かいました。


担当の人がオレゴンでは珍しい黒のロングコートで現れました。

オレゴンは雨が降る日が多く

雨をはじくようなフード付きジャケットが主流となっています。

温厚そうなひげをはやしたお腹がぽっこりでていたおじさんでした。

ここでは彼をポッコリと呼びましょう。



ポッコリはやさしそうな笑顔で握手をしてきました。

その後、君の乗りたい車はこれでいいね、と言い

私はフィットを試乗しました。

試乗が終わり、室内に戻るとポッコリは料金の説明に入りました。

ここでは買いたい車種の値段が17,000ドル。

それにアクセサリーやら何やらがつき

保証期間延長もついて19,000ドルと言われ

私はそんなものかな、と思い

フムフムとうなづいていました。

値段を聞いた私はこのまま帰るのも何なので

車のローンを組むと毎月の支払いはどんなものか、と質問しました。

すると、クレジットヒストリーを見なければいけないから

君の情報を教えてくれ、と書類に色々と記入を始めるポッコリ。

そして足早に席を立ち

私は待つこと数分

ポッコリは笑顔で帰ってきました。

「君のクレジットヒストリーは良好だから

0.9%でローンを組めるよ!」

温厚な笑顔です。いい人そうだな、これが私の感想です。

そして

「この数字で良かったら、ここにサインをして」と言ってきました。

0.9%の利率なんて、めったにないですから

私はこの数字で良いに決まっているだろう、と思い

サインをしようとしたのですが

なんだか嫌な予感がしたので、私は彼に聞きました。

このサインは購入するってこと?と。

するとポッコリはゴクリと喉をならし答えました。

「そのとおり!」

そのとおり!じゃないよ!と心の中でツッコミを入れつつ

私は、今日は買う予定は無いから

また後日戻ってくるよ、と伝えました。


すると、ポッコリは落ち込んだ表情を見せ、沈黙の後、こう言ってきました。

もし良かったら君の今乗っている車、あれを買わせてもらうよ。

僕の子供が車をほしがっているから。

もちろん君の言い値で良い、と。

なぜかというと、君は信用できる青年だからね、と。


私は考えました。

何、今自分が乗っている車を買ってくれる、と言うのか。

それもトレードインの値段ではなく

普通の言い値で、と。

それは嬉しいぞ。

いやいや、でも今日は車を買わない、と決めたんだ。

そう思い、私は最終的な断りを伝えました。


危ない危ない。

お腹はポッコリしていましたが

抜け目の無いおじさんでした。

車を買ってくれるというオファーには心ゆらいだ私でしたが

私はとりあえずもう少し知識をつけてから

車を購入したかったので、

帰宅後、車購入についてのリサーチを始めました。


<第2部に続く>