本の値段:Kinokuniya は本当に高いのか? | みとのや先生日誌:元帰国生だから言える事

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アメリカオレゴン州、ワシントン州にある学習塾巣鴨アドバンススクール(www.sugamoadvance.com)で日々子供達と奮闘中です。

ここ最近は

円高も続いており

うちも含め日系企業さんたちは

おそらく涙ながらの日々をお過ごしだと思います。


先日

生徒たちとの会話で

Kinokuniya さんで

購入した本の値段の高さの話になりました。


こっちで買う日本の本は高い!と。

では、本当に高いのかどうか。

今日はそのことについて書いていきたいと思います。




私の手元にあった文庫本の値段は

日本円で 571円+税

と表示されており

アメリカドルでは

10.55ドルとなっていました。


つまり


「571円 → 10.55ドル」


これを見せると生徒は

「 5 ドルも上乗せしていて

買う気にならないので

本は日本から送ってもらっています」と。



おそらくアメリカにいる多くの皆さんも

同じように考えているのかもしれません。

Kinokuniya は高い!と。



私は生徒にこう伝えました。


「実は、日本とアメリカの値段の本当の違いは

5ドル ではなく、 170円 なんだ」と。


驚く生徒を尻目に、私は説明を始めました。


では、ここにもその説明を書きましょう。



まず日本では税抜きの値段表示が義務付けられているため

税込みの値段は

571円+税 → 600円 となります。


これで

「600円 → 10.55ドル」 となりました。

まだ高い印象ですよね?



そして、 10.55ドルと表示されているものは

会員カードを持っていると

10% 割引されるため

9.50ドル となります。


「600円 → 9.50ドル」

ずいぶん上乗せ額は抑えられているけれど

でもまだちょっと高いですかね。



しかし、これを現在の為替レート(1ドル81円)で

日本円に計算すると

9.50ドル は 770円 になるのです。




つまり

「571円+税 → 10.55ドル」

だったものが


「600円 → 770円」



と最終的にはなるわけです。



日本で買うと

600円で

アメリカで買うと

実質上は770円となるわけですから

どうでしょう。

ずいぶんと割安な気がしませんか。



つまり上乗せ金額は

5ドル ではなく

170円 なのです。



もちろん日本から大量に20冊くらい送ってもらい

送料が 3400円 (170円×20冊)以下に抑えられれば

そちらのほうが「得」かもしれません。



ただ、日本で誰かが本を箱につめて

郵便局に行って

などと考えると

Kinokuniya さんで本を購入したほうが

本当はずいぶんと得なのです。



そんなわけで、皆さん

Kinokuniya さんは実際のところ

全く高くなく

おそらく

泣きながらの日々を送っていることだと思います。



同じ日系企業としてその辛さ

痛いほど分かります。


ではではm(u_u)m