アメリカの大学は卒業が難しい?:苦労の中でこそ得られるもの | みとのや先生日誌:元帰国生だから言える事

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アメリカオレゴン州、ワシントン州にある学習塾巣鴨アドバンススクール(www.sugamoadvance.com)で日々子供達と奮闘中です。

こちらの

USA紙の記事

(↑をクリック)

を読んでいただくと分かるのですが

アメリカの大学の卒業率(6年以内)は

53%となっております。


つまり単純に考えて

記事にある6年より2年短い4年間に

大学を卒業できる生徒数は

学生の総数の半分以下ということになります。



アメリカの特に州立大学はパートタイムの社会人学生も多いので

こういったデータを見るときは気をつけないといけませんが

この記事に使われている数字は、2001年に入学したフルタイムの生徒だけなので

53%という数字はずいぶんと低い印象を受けます。

ちなみに記事にあるハーバード大学などは卒業率97%ですので

さすが知性の最高峰に集まる生徒たちだな、というのと

学費も相当だから、卒業しないわけにはいかないだろうな、という感想を持ちました。


(余談ですが 

ハーバード大学の学費は年間32,500ドル(300万円程度) で 

寮費なども入れると 年間合計47,215ドル(450万円程度)。

単純に4年間で 2千万円近くかかります・・・汗

ただ、奨学金なども充実しており、半分以上の生徒が奨学金を受けてるため

実際の費用としては4年間で600万円から800万円程度、というところでしょう。

2千万円も払っているのは本当のお金持ちのみです)




皆さんハーバードの学費に口をぽかんと開けていることかと思いますが・・・汗

本物の教育というのはお金がかかるものなのです・・・


話を戻しまして

私のアメリカ時代の友人でも皆声をそろえて

大学時代にだけは戻りたくないよね、と言います。


それだけ大学時代には皆

課題図書の読み込み

クラスディスカッション

プレゼンテーション

そして、論文作成

とさまざまなことに必死でした。


だからこそ、社会人になった今も

どれだけ膨大な資料の読み込みが必要だとしても

またプレゼン資料の作成が必要だとしても

あれだけ大学時代やったんだから問題ない

と思える余裕があります。



逆に日本の大学を卒業した友人には

今でも大学時代を懐かしみ、戻りたいという願望を捨てきれずにいる人もいます。

アメリカの大学を卒業した人からしてみたら

えぇ、大学に戻るなんてお金払ってもらっても嫌だ・・・となるのですが 笑


確かに日本の大学の方が楽であり、

就職においても海外の大学卒が優遇されるわけでもありません。

アメリカの大学に行けば苦労も多い。

学業だけでなく文化の違い、人種的な差別なども受けます。

しかし、だからこそ学べることは多くあり

人間としてもまた一段と大きくなれるのだと思います。



私はアメリカ留学を考えている生徒が居れば

経済的事情などさまざまなことを考慮しなければいけませんが

彼らの背中を押してあげる一人となるでしょう。


「苦労は買ってでもするべきです」

との松下幸之助氏の言葉が思い出されます。