どけなくて良い石はあえてどけない | みとのや先生日誌:元帰国生だから言える事

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アメリカオレゴン州、ワシントン州にある学習塾巣鴨アドバンススクール(www.sugamoadvance.com)で日々子供達と奮闘中です。

先日、外を歩いていると

3歳くらいの子どもとお母さんが手をつないで歩いていました。

心なごむ光景だなぁ、と思っていると

その子どもが転んでしまいました。

そして、お母さんは何をしたかというと

すぐに両手でその子を抱き上げて

服についた汚れを叩き落としたのです。



こんな光景を見て、違和感を持ったのは私だけでしょうか。


とあるお母さんが言っていた言葉がこの状況にも当てはまる、と思うのですが

「子どもには苦労させないようにと、どけなくて良い石までどけてしまうんです」と。

この「どけなくて良い石までどけてしまう」という部分で共感するお母さんも多いのではないでしょうか。




親の愛情からか

倒れたわが子が一人で立ち上がるのを待つのではなく

抱き上げたり

服についた汚れまではたいてしまう。


子育てに正解なんてものはないのですが

やはり、子どもが倒れていてもすぐに手を差しのべるのではなく

立ち上がるのを待つ、というのも1つの子育ての方法だと思います。



生徒を教えている時もよくあることなのですが

このままいくと間違った答えがでるな、と思う時でも

私はあえて止めることはしません。

誰かに指摘されて気付くよりも

自分自身で気付いたほうが、吸収力も違うと思っているからです。

もちろん、生徒たちから

「えぇぇ、先生なんで最初に言ってくれなかったの??」

となるのは目に見えてもいるのですが(笑)



だからと言って、ただほうっておけば良いという訳では全くありません。

そうではなく

「彼なら彼女なら、間違いを修正できるだろう、絶対にできるようになる」

と、彼らの可能性を信じる。

その心があって初めて


 ほうっておく

    ↓

  見守る


というものに変わるのだと思います。


どけなくて良い石はどかさない

ただし、ほうっておくのではなく

彼らが自らの力で立ち上がるまで見守ること。

これが子どもにとって必要なことなのではないでしょうか。


それでは、良い週末を。