無理と思った瞬間こそ感謝 | みとのや先生日誌:元帰国生だから言える事

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アメリカオレゴン州、ワシントン州にある学習塾巣鴨アドバンススクール(www.sugamoadvance.com)で日々子供達と奮闘中です。

前回のブログで

道端で偶然にも教え子に会った、と書きましたが

彼とのエピソードを紹介したいと思います。


あれは私が夏期講習の連日の12時間授業

という過酷な状況の中

もう講習の後半にさしかかってくると

頭がモウロウとしてきて

もう無理!と思い、お昼休憩に入ると先輩に相談しました。

すると

「無理!そう思ったときこそ感謝なんじゃ。」 と言われたのです。

私は???という状況だったのですが

「もう無理と思えるほど自分の限界まで挑戦している。

これでまた大きく成長できる。

だから感謝なんじゃ」と。


そうか!と思い

元気を回復した私は

お昼休憩を終えると

校舎に戻り

例の道端で再会した生徒のクラスを受け持ちました。


ちょっと前の彼は、英語も勉強もあまりやる気がなく

なんとなく塾に来ていた一人だったのですが

夏期講習の頃からやる気が沸きはじめ

「先生、俺、中学1年生の英語とか復習したいから宿題だしてください」

と言うまで成長した子でした。

ただ、現実は甘くなく

やはり、彼も限界を感じ始めていたのでしょう。

彼は休み時間中にこうつぶやきました。

「先生、俺もう無理だ・・・」と。

そのとき、私は先輩から言われた言葉をそっくりそのまま伝えました。

「そう、無理!って思った時こそ感謝なんだ。」

例のごとく ??? との表情を見せる彼。

「無理、って英語の勉強で今まで思ったことなかったよね?

今までの○○(生徒の名前)ならそんなこと思いもしなかったはずだ。

無理って思えるまで、限界まで挑戦しているってことなんだよ。

それだけでも大成長だし

また、ここであきらめずに、挑戦し続ければ、必ず英語を得意教科にできるよ。」

と。

すると彼は悟ったように、また淡々と英語の勉強を始めたのでした。



久しぶりに出会った彼に

英語はどう?

と聞くと

申し訳なさそうに

「先生、俺のクラス、英語の授業もうないんだ。だから英語も勉強していなくて」

と(笑)

「そっか・・・。でも元気が一番だよ。

整備士になるためにがんばってるんだ、いいじゃないの。

目標に向かって努力している奴は何よりもかっこいいよ。」

すると彼ははにかんでいました。



よく、勉強って役にたつの?という質問を生徒からされますが

知識が役にたつのもそうですが、それ以上に

自分の限界に挑戦したり、目的をもって努力することこそ

勉強することで学べる大きな財産なのではないかな、と思います。