11月4日
これは何の日か、ご存知でしょうか。
そうです
アメリカ大統領選挙です。
先日も、スーパーで買い物をしたときに
レジのおばちゃん同士が、オバマの方が良いわよ、みたいな討論をしており
私としては
「お客さんが待ってるんだから、こっち優先だろう・・・」
と思いながらも、レジでお客さんを放っておいて、堂々と政治の議論を交わしているアメリカの民主主義に感心していました。
レジのおばちゃんが、政治について熱く語り合う。
日本ではなかなか見られない光景だと思います。
日本でこのような民主主義が根ざすのは、まだまだ先のことでしょう。
そして、この大統領選挙と同時に行われるのが
「Oregon General Election」
簡単に言いますと
どの法案を通すのか、を州単位で決めると言ったものです。
この法案の中の
measure 58というものが私の注意をひきました。
「Prohibits teaching public school student in language other than English for more than two years」
「公立校による2年間以上のESLクラスを廃止する」
と言ったものです。
詳しく説明しますと
4年生以下でESLをスタートした者は、1年以内でESLを卒業
5年生以上~8年生以下でESLをスタートした者は、1年半以内でESLを卒業
それ以降は2年間以内にESL卒業を義務付けられるそうです。
これを支持する側としての理論は以下のとおり。
ESLの生徒たちには、1人に対して1.5倍の教育費が州から支給されており
その教育費は他の用途にも使えるために
学校は、生徒たちをESLに閉じ込め、なるべく卒業させないようにしている。
よって、ESL期間を1年から2年に限定し、先生などを増やして対応すれば、余計な出費を出さなくてすむ、と。
反対の意見としては、
全ての生徒を1年から2年以内にESLを卒業させるなど、言語道断。
全ての生徒を一つの枠にはめようとしている。
この法案は何も生徒のことを考えていない、と言ったものです。
私から見ればどちらの議論も全く生徒のことを考えておらず
なんだかなぁぁと思ってしまうのですが。
個人的には、結果が見えてきている大統領選挙よりも
こちらの法案が通るのかどうかの方が気になります。
どちらの法案にも一長一短があり、完璧な法案などありません。
法案が通ろうが、通るまいが損する子もいれば、得する子もいる。
しかし、今ある枠組みの中で、目の前の生徒を大事にする、全ての先生がこういう気持ちを持てば
生徒たちは学ぶ楽しさを覚え、すくすくと成長していくのです。
ちなみに大事にするというのは
甘やかすことではありません。
宿題を何度も忘れてくるのであれば、
“宿題やってこないなら、宿題だす意味ないから、次からは宿題なしにしておくよ。” と伝えます。
もちろん、こんなことを言われて、宿題が無いことを喜ぶ生徒など今まで見たことありません。
授業中うるさくすれば、容赦なく”塾は勉強する場。勉強しないなら、来る意味はない。
勉強しにきている生徒に迷惑です”と伝えます。
分からないと良いながら、試行錯誤が足りていないと見れば
ヒントのかけらも出しません。
これも、全て私が「生徒を大事にする」という概念が無いときに
先輩から受けた助言であり、それを基にした行動です。
目の前の「人」を大事にする。
周りの目を気にするのでもなく、世間体を気にするのでもなく
純粋に目の前のお子さんの成長を願い、大事にしたとき、お子さんはその想いに応えてくれるのだと思います。
それにしても
レジのおばちゃんにも目の前のお客様を大事にしてもらいたいものです・・・(笑)