先日、とある生徒さんがこんなことを言っていました。
勉強しないでゲームで楽しんでいていいのですか? と。
これが日本で生まれ育った子の感覚なんですよね。
私も子どもの頃、アメリカのESLではゲームばかりやってこれで学べるのだろうかと疑問に思っていた時期がありました。
ただ、ゲームというのは、使い方によっては机上の勉強よりも効率的に学ぶことも可能になります。
ゲームも勉強も楽しんで行う、これがアメリカの教育の良い点なのだと思います。
そんなわけで、その生徒さんとやったゲームは
カードにアルファベットを書いたフォニックスや簡単な単語を学ぶためのゲームです。
これは、英語初級の生徒に最適かと思われます。

まず、母音のカードだけ手前に置きます。
そして子音のカードを真ん中に置きます。
ゲームの目的は、早く母音を使い切ることです。
例えば、一人が子音のカードの中から「Y」を取り出したとします。 細かいことは抜きにして「Y」も子音に入れます。

生徒さんは、これを使ってより多くの母音と共に単語を作ることが要求されます。

今日の生徒さんは、YOU という単語を作っていました。
二文字の母音が消えるので、賢い方法です。
他のアルファベットで単語を作れないときは、単語が作れるくらいにまで子音をめくり続ければ

こんなように、「T」と「E」と「N」でTENとなるわけです。
これで、ローマ字読みや、基本的な字の組み合わせが読めるようになります。
ゲームはあくまで補足的なものですので
可能であれば、単語などを書いて覚えて練習して、と言った後でゲームをやると効果的かと思います。
これも、こちらにきたばかりで、文字を読むことに対して苦労している生徒さんがいるからこそ
こんなゲームを思いつきました。
(おそらくちまたでは似たようなゲームは多々あるのでしょうが)
困っている生徒を想う心から、知恵がわき、このように形として成り立つのです。
教師に本当に必要な要素というのは
知識とか経験も大事ですが、それ以上に、この生徒が困っていることを解決し、幸せな人生を歩んでいってもらいたい、という
生徒を想う気持ち
こそ教師にとって必要なことなのだと思います。