ノンステップバスは乗り心地が悪い?:他業種からのお話 | みとのや先生日誌:元帰国生だから言える事

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アメリカオレゴン州、ワシントン州にある学習塾巣鴨アドバンススクール(www.sugamoadvance.com)で日々子供達と奮闘中です。

私には数多くの友人がいます。

大工さん、ケーキ屋さん、金融関係、IT関係、弁護士、看護士、医者、先生、大学教授、歌手、俳優、などなど

大学院、大学、高校などの仲間とは頻繁に会いますし、中学校でも同窓会などを定期的に行ってきたせいか、昔の仲間ともご飯を食べに行ったりします。


そして彼ら、他業種の人たちとの会話からは多くの驚きと発見があります。


先日、久しぶりに会ったのがバスの運転手をしている友人。

彼の話の中で印象に残っているのが

ノンステップバスの心地悪さ
缶ジュースも買えないバスの運転手
一日一本の必要がないバスのなぞ


などです。

その運転手さんによると、ノンステップバス(お年寄りでも苦労なく楽にバスに乗れるよう、車体を低くしたバス)ほど運転手の力量が問われるバスはないのだそうです。

その理由としては、ノンステップの場合、ドアを大きくしなければいけいため

前輪のタイヤの位置が通常よりも後ろに下がってしまうそうです。

その分、前輪と後輪のタイヤの距離が短くなるために、バスの前後のゆれが大きくなるということ。

そのために、少しでも急ブレーキなどを押すと、ゆれが激しくなり、運転手の力量が歴然とする、と。


親切心から生まれたであろう、ノンステップバス、しかし、そのおかげで揺れが激しくなっているという矛盾でした。



そして、バスの運転手さんは缶ジュースを買うことも許されないのだそうです。

それも、とあるバスの運転手さんが現金をネコババしたために、決められたルール。

つまり、バス会社の現金以外は持ち歩いてはいけないのだそうです。

そうすると、缶ジュースも買えない状況に。

そんな彼は、ジュースが飲める休憩時間が待ち遠しいと言っていました。


そして、東京でも見かける一日一本しかないバス。

なぜこのバスが運行されているの?

と思うようなルートのバスを見かけたことはありますでしょうか?

実はバスのルートを確保するためには、政府に申請をしなければならず、かなり複雑な手続きをふまなければいけないそうです。

そうなると、採算が合わなくても、一日一本でもバスを走らせルートを確保しておいたほうが結果的にプラスになる、との見込みでバス会社はそのルートを廃止しないそうです。


このような他業種の世界の話ほど面白いことはありません。

今まで見えなかった世界が見えてきます。

こんな話を生徒に伝えると、生徒は喜んで聞いてくれます。

大人の世界と、子どもの世界の橋渡し、それがわれわれ教育者の仕事でもあります。