ここ最近は、問い合わせのあった生徒さんのお宅を訪問し体験授業などを行っています。
おかげさまで好評をいただいており、何よりも生徒の分かったときのうれしそうな表情、自信に満ちてくる表情をみられるのが、こちらとしても非常に励みになります。
家庭訪問の利点としては、家庭ではどのような教材で勉強していたのかが分かり、お父様やお母様にも会え、子供のことがより分かって指導もしやすくなります。
開校後も、時間の許す限り、訪問体験授業を続けていければと思います。
さて、今日は私が授業で意識していることのひとつを紹介したいと思います。
私が意識すること、それは、生徒に「やった」「わかった」との味を覚えてもらう、というのがあります。
例えば、生徒さんが何か質問をしてきた場合、「分数の割り算の時は、分母と分子をひっくり返す」ことの確認をしてきた時、質問への直接の答えは言いません。
まずは通常の割り算の問題をだし、割り算とはなんだったかを確認させ、その後片方だけを分数にした計算式をだし、その後で、似たような問題を出し、考えさせる。
そして、その簡単な問題でやり方を学んだ生徒さんは、それを応用し問題を解いていきます。
分からない問題に対して、直接手を差し伸べるのではなく、他の似た簡単な問題をだし、やり方を思い出させる。
それを思い出すと、そっか!と自ら進んで、自分がつまづいた問題に取り組む生徒。
これが、「自ら問題に取り組む姿勢作り」へとつながって行くのです。
その質問に対して、直接答えを行ってしまえば、生徒は何の喜びも感じません。
なぜか?それは、自分で答えを発見したのではなく、他から教えてもらっただけだからです。
お母様お父様も、自ら問題を解こうとし、他人から答えを言われ、やる気を失った経験はないでしょうか?
今までできなかった問題が解けるようになる、知りたいことを知る。
人間の知識欲というのは本能です。
本来は、皆、「分かりたい」「できるようになりたい」と思っています。
しかし、何かのきっかけでそれが素直にでてこなくなる。
それを、うまく引き出すのが教師の役割です。
それを引き出してしまえば、生徒は強制されなくても勉強を進めます。
生徒は正解を得るために問題を解くのではありません。
宿題を「終わらすため」だけに宿題に取り組むのでもありません。
「分かった!」という嬉しさを得るため、宿題を終わらすことにより自分への自信を深めるために、しいては人間として成長するために、勉学に励むのです。
そのためには、生徒自身が考え、自分自身で問題を解き、自分自身で「やった」ということを認識することが必要になります。
「やった」「わかった」この積み重ねが、生徒の人生の土台になっていくと信じています。