春と秋に迎えるお彼岸。

 

「彼岸」とはすなわち「あちら側にある世界:極楽浄土」のことを言います。

 

ここではお彼岸についてのお話をいたしましょう。
 

 

お彼岸とは?

我々が生きる、迷い多きこちらの世界を「此岸(しがん)」とい言い、悟りの世界であるあちら側の世界を「彼岸(ひがん)」と言います。 

 

もともとはインドの言語の一つであるサンスクリット語での「パーラミター」=「到彼岸(とうひがん)」、彼岸に到る(行き着く)という意味の言葉から来たと言われています。

 

この「パーラミター」は漢字にすると「波羅蜜多」となります。

 

これは知る人も多いと思われる有名なお経「般若心経(はんにゃしんぎょう)」の冒頭に出てくる「摩訶般若 波羅蜜多 心経」の文言です。


 

お彼岸の期間

春の彼岸は「春分の日」、秋の彼岸は「秋分の日」を中日とする前後3日間を合わせた1週間がお彼岸の期間となります。

 

ちなみに春分の日は3月20日または21日であり、秋分の日はほぼ9月23日ですが、数年に一度22日であるため、お彼岸の期間は毎年微妙に違いがあります。

 

 

なぜお彼岸にお墓参りを?

では、なぜお墓参りをするのでしょう。

 

お彼岸の中日(ちゅうにち)である春分の日と秋分の日は昼夜の長さがおよそ同じで、太陽が真東から昇り、真西へ沈みます。

 

昔は、極楽浄土の世界すなわちあちら側である彼岸は、遙か西の彼方にあると信じられていました。

 

そのため、太陽が真西へ沈む風景を眺め、ご先祖を想い手を合わせたと言われております。

 

また、あちら側(彼岸)の世界が西にあるのに対し、こちら側(此岸)の世界は東にあるとされ、太陽が真東から昇り真西に沈む時、あちら側の彼岸とこちら側の此岸が最も通じる、距離も近づくと考えられて来たため、お彼岸時期に先祖供養を行う習慣になったといいます。
 

【豆知識】
 この西の彼方に浄土に世界があるという考え方から、西側を向いてお参りすることが浄土に向かってお参りをすることになるということで、お墓は東向きであるほうが人気があります。
(お墓参りする人が浄土方角を向いてお参りができるためです)

 

お盆とお彼岸の違い

ご先祖を敬う行事として「お盆」がありますが、「お盆」はご先祖様があちら側の彼岸からこちら側の此岸へ戻ってくる、そして帰って行く意味として先祖を敬いますが、お彼岸はどちらかというと、こちら側(此岸)の世界に暮らす我々が、唯一あちら側(彼岸)の世界と最も通じ合える意味で近づくことができる、そんな期間であると言えます。


 

お彼岸の供養はどんなことをする?

できるだけ家族そろってお墓参りしましょう。墓石をきれいに洗い、お墓の周囲も掃除して花や線香を手向けましょう。

 

家庭では、仏壇や位牌を掃除し、新しい花、牡丹餅、お萩、お彼岸団子などをお供えします。

 

菩提寺などでは檀家を集めてお彼岸法要としてお経が読まれる行事があったり、また行事がない場合でも、ご自宅に来ていただいてお経を読んでもらうこともあります。行事に参加したり、お経を読んでもらうこともしてみましょう。その際は、お寺への御礼として「お布施」を用意しお渡しします。

 

お彼岸という時期に、ご先祖様を敬い、また家族のことを思い、過ごしてみてはいかがですか?

 

 

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