世の中、コロナはもちろん問題だが、
私はそれよりも、近畿財務局の職員だった赤木さんの妻が
公表した、夫の遺書に衝撃を受けている。
というか、やっぱりそうかと。

安倍ー麻生ー佐川。
この人たちは平気で自分の部下を死においやった。
そして自分たちの責任は一切ないと。
おまけに安倍さんにいたっては
「改ざんはあってはならない」
といったとか。

えっと、改ざんを指示している張本人が言っているということで、
意味不明。

公文書を改ざんするということは、
その後、その決定について検証することができなくなる。
私たち国民が支払った税金が適正に使われているのかを、
私たちが検証する際に必要なのが公文書だ。

フランスをはじめとする欧州では、
そうした民主主義の意識から、
公文書管理が数百年前から根付いてきた。
自分たちが選んだリーダーたち(議員)が
その仕事の過程すべてを公文書としてきちんと残す、
そして市民はそれをいつでも見られるようにしておく。

だから、議員たちが公文書を適切に作成し残しているかは
つねに監視、管理されるべきであり、
そのためにアーキビストやレコードマネージャーがいる。

「公文書はないからこれから作る」
と、一斉休校を決めた過程の公文書がないことを明らかにして、
しゃあしゃあと上記のようなことを言ってしまう首相。

これから作るってなんなん?
議事録もないん?
(そもそも独断で決めているから会議自体がないのか?)

とにかく今の政権は、公文書についてなにもわかっていない
ことがよくわかる。

官僚たちは、おそらく頭の良い人たちなので、
真剣にやればちゃんとコントロールできる(良い意味で)はずなのに、
公文書についてはほぼ野放し状態であり、
上の言うことにただただ従っているだけ。

だから、「それはおかしい」と、正常な判断をしていた
赤木さんのような公務員が心を病み、自殺することになった。

本当におかしい。

じゃあ、このおかしな状況を打開するために、
自分にできることはなにかと考えてみた。

うーん。

まずは、声をあげつづけること。


そして、赤木さんの妻を全力で応援したい。

私は友の会という団体に所属しているが、
その団体は『婦人之友』という雑誌の読者団体だ。
『婦人之友』は、日本初の女性新聞記者であった
羽仁もと子が、1903年に創刊した雑誌(創刊当初は『家庭之友』)。

熱心なクリスチャンであったもと子は、
同じく新聞記者で夫の吉一と共に、幼い次女涼子を亡くした際、
自分たちの使命は、神の国の実現であると確信し、
そのためにはまず自分たちが暮らすこの日本社会を
よくしたい。
そのためには、社会の最小単位である家庭を
よくしなくてはと思い、上記雑誌の編集にあたった。

だとしたら、そうした雑誌の読者である私たちは、
何をすればよいのか。

今のこうしたおかしな現象にたいして、
ただ黙っているだけでよいのか。
特に今回、訴えを起こしているのは、
赤木さんの妻、つまり女性だ。

私自身は女性団体というものに懐疑的で、
本当は男女関係なく同じ考えを持つ者で組織は作られるべきとも
思っているが、
男女格差がいまだ激しすぎる日本においては、
女性団体の役割は悲しいけれどまだあるとも思っている。

おそらく今回のこの事件については、
関係する国会議員、官僚全て、ほぼ全員が昭和のオヤジたちだろう。


彼等の意識の中で「女性」というのは「おんなこども」とひとくくりにされ、
おそらく自分たちよりも下と思っている。
だから、赤木さんの妻の想いがあらゆる手段によって
蓋をされる可能性はひじょうに高い。
(現に今の段階ですでに麻生はこの件について「再調査はしない」と明言している。)


では、首相をはじめとした議員はなにに弱いかといえば、
有権者だ。

有権者の半分は女性だ。
少なくともその女性たちが今回の件に対して、
「絶対に許さない。きちんと再調査をしろ、さもなければ
今後一切あなたたちやあなたたちの党には投票しない」
という意思表示をすればよい。

羽仁もと子や、その長女である説子が今の時代に生きていたら、
きっと自分がおかしいと思ったことについて、
「でもどうせ私一人が何を言っても変わらないだろうから黙っていよう」
とは決して思わなかったのではないか。

だとしたら、その人たちの遺志を継ぐ団体である友の会は
どう行動すべきか。
試されている気がする。