昨日、午後2時から放映されたフジテレビのザ・ノンフィクション「おっぱいと東京タワー」を見ました。
私が所属している勉強会のメンバーの方が放映を教えて下さいました。
育児を始めてから、めっきりテレビを見なくなったので、告知してもらってよかった。

これは、テレビのディレクターとして働く40代の独身女性が、自分自身を被写体にして撮ったノンフィクションです。
彼女は2年前、インドで列車事故に遭い、骨盤骨折という重傷を負いました。
ひどい事故だったのですが、車掌さんに救い出されて九死に一生を得ます。
その後、子宮筋腫によって、子宮摘出手術を受けました。
そしてまたその1年後、今度は左胸に直径2センチの乳がんが発見されます。
抗がん剤治療ののち、手術を受け、部分切除に臨みました。

この方は、「どうして自分だけこんなに困難がふりかかるの?」と思ったそうです。
でも逆に、こうした経験をすることで「"幸せ”のハードルが下がった。当たり前のことがすごくありがたいと思えるようになった」と語っていました。

私は、この言葉がとても印象にのこりました。
なぜなら、私自身、同じような思いを抱いたからです。
流産を経験した時、医者は「全妊娠のだいたい20%くらいは流産するから」と言いました。
医者にとってはそうでしょう。
でも、私にとっては流産をした、という事実は100%なわけです。
確率論を出されても、何の励ましにもなりませんでした。
そして2度目の流産を経験し、不育症であることがわかったとき、
「どうして私が」
と思いました。
だけど、病気からは逃げられない。
紆余曲折があったけれど、なんとか子どもが産めた今、妊娠して出産できるということは、奇跡だと感じています。
決して当たり前のことではありません。
人がこれを当たり前というならば、これほどありがたい当たり前はないのです。

私もこの経験から、幸せのハードルはぐっと下がり、いろんなことに感謝するようになりました。
病気はつらいけれど、得たものだってある。
他の人が「当たり前」と思うことでも「ありがたい」と思える心。

昨日のテレビ番組には、こうした理由からひじょうに共感しました。

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