父親と息子の感動の話、たぶん、高校生の頃に、父親が息子のために、461日間お弁当を作ってあげたという「泣ける話」を想像してました…(高校への通学、461日間しかなかったのかな? ちょっと足りない? でも、こんなもんか?)
ま、だいたいそんな話でした… おおむね、予想通りって感じの物語でした… ということで、父親がいのっちこと井ノ原快彦さんで、息子役が「なにわ男子」の道枝駿佑さんという、ジャニーズコンビの親子が主役の映画「461個のおべんとう」を見たんだけど…
ただ、個人的な話になるんだけど、実は終始モヤッとしながらの鑑賞だったんです… お弁当を作るようになった前の話というか、どうしてあの息子さんは、母親についていかなかったんだろ?という疑問が、ずっと頭の中をぐるぐるしていたんですよね~ そして、なぜあの父親は、おべんとうを作り始めたのか? イマイチ納得できていなかったんですよね…
愛情込めて作られる「おべんとう」に、大きな力があることは、もちろん理解しています… 父親と息子の約束、「お弁当を作るから、高校には毎日通う」という言葉にも、大きなメッセージがあるってことも、理解しているつもり… 父親の愛情、そして、思春期で揺れ動きながらも成長していく息子のいろいろ、全て理解できる、そして感動できる話ではあるんだけど、終始モヤモヤがとれなくて、自分自身が少々残念に思えました…
ま、それはともかく、個人的にはやっぱり、年代というか立場的に、父親の気持ちの方が理解できるというか、井ノ原さんの気持ちに関しては、全て理解できているつもり… ミュージシャンという特殊な商売をやりながら、いつも息子のお弁当のことを考え続けている毎日、約束をした手前、意地でもやり続けなければいけない弁当作り… 共感はもてました… っていうか、お弁当があまりにも美味しそうで、それに尽きるなって思いました…
その逆に、道枝くん演ずる息子さんには、ずっと理解できないというか、なんか見ていてイライラしちゃうと言うか、難しかったですね~ 思春期特有というか、めんどくさすぎますよね… 父親の優しさに甘えすぎだよね…と、どうしても思っちゃうんです… 終始、彼はどうして母親を選ばなかった?が、最後までつきまとっちゃう…
二人の回りを囲んでいる女優さんたちが、みんな素敵だったので、映画ファンとしては、とにかく楽しめる映像美だったとは思います… 美味しそうなお弁当にも負けない素敵な女優さんたち、母親役の映美くららさんも、音楽関係のスタッフ役の阿部純子さんも、同級生の森七菜さんも、マドンナ役の工藤遥さんも、みんな素敵でしたね~ 個人的には、この女優さんを見てるだけで十分満足できる映画ではありました…
ぴあ映画生活の作品解説より
TOKYO No.1 SOUL SETの渡辺俊美による“お弁当エッセイ“、『461個の弁当は、親父と息子の男の約束。』を映画化した人間ドラマ。息子のためにお弁当を作り続けた父親の姿を描き出す。父親役をV6の井ノ原快彦、息子役を関西ジャニーズJr.内ユニット、なにわ男子の道枝駿佑が演じる。監督は『泣くな赤鬼』の兼重淳。
息子さんとしては、「どっちを選びたい?」と聞かれたのが、あまりにもショックだったということなのかな?と、勝手に息子さんの想いを想像はしたんだけど、たぶん母親の方が好きだったはずなんですよね… だから、どうして父親と住むことを決めたのか、正直、最後まで納得できてないです… 父親に関しては、あまりよく思えてなかったような気がするんですよね… お弁当で心がつながるまでは…
それにしても、ジャニーズのメンバーで親子を演じるような、そんな映画が作れる時代になったのかと思うと、少々感慨深いものがありますね… 友達にも見えちゃうけど、しっかり親子にも見える気がしますしね…