本日の科学技術・イノベーション会議は、我が国の大学改革の方向性と具体策について議論しました。
大学を改革し、その研究や教育の機能を強化することは、イノベーションを生み、経済社会を成長させるための重要な課題です。
これまで、政府として、大学の自主的な経営をうながす取組みを進めてまいりましたが、未だ日本と世界の大学には、経営改革や資金獲得の面で大きな差があります。
このままでは、日本はイノベーションの世界的競争に劣後しかねません。今後、我が国において、世界と伍する大学をつくるため、トップレベルの研究を行う大学の改革を進めます。
そのカギとなるのが「ガバナンス」と「資金力」です。
「ガバナンス」については、しっかりした経営戦略をたて、外部の人材も入れた意思決定機関をつくり、トップを選任、監督する体制を構築します。そのため、次期通常国会において、必要な法改正を目指します。
「資金力」については、改革に取り組む大学が世界レベルの研究を行うため、10兆円の大学ファンドの運用益により、重点的な支援を行います。その際、博士課程などの最先端の研究人材への支援も進めます。
また、大学の機能強化を地方の活性化につなげることが重要です。
今日、お話を伺った弘前大学の健康データを活用した取組みのように、地域の中核大学が特色ある研究成果をもとに、新しい産業を生み出せるように、必要な政策パッケージを今年度中に取りまとめます。
大学を強くすることは、人や産業を育て、そして、豊かな未来の社会を作る基盤です。
本日示した施策を速やかに実現してまいります。

