首都圏の感染者は過去最高となり、全国的にも、前の週から2倍以上という急激なスピードで感染が拡大しています。

重症化リスクの最も高い65歳以上の感染者数の割合は大きく低下している一方で、東京都では、30代以下の若い世代の感染が7割に達しています。

また、全国の死亡者数は、5月は一時、1日で100人を上回りましたが、昨日は5人となるなど、これまでと顕著な違いが出ています。

一方、東京を中心に医療の現場は大変さを増しつつあります。40代、50代の重症者は、都内では6月末の18人から、昨日は53人まで拡大しております。

ワクチン接種の進行と、感染者の状況の変化を踏まえて、医療提供体制を確保し、症状に応じて必要な医療を受けられるよう、方針を取りまとめました。

重症患者や重症化リスクの特に高い方には、確実に入院していただけるよう、必要な病床を確保します。

それ以外の方は自宅での療養を基本とし、症状が悪くなればすぐに入院できる体制を整備します。

パルスオキシメーターを配布し、身近な地域の診療所が、往診やオンライン診療などによって、丁寧に状況を把握できるようにします。そのため、往診の診療報酬を拡充します。

家庭内感染の恐れがあるなどの事情がある方には、健康管理体制を強化したホテルを活用します。

さらに、重症化リスクを7割減らす画期的な治療薬について、50代以上や基礎疾患のある方に積極的に投与し、在宅患者も含めた取組を進めます。

本日から緊急事態宣言の対象地域が拡大されました。

感染者数が急増する中で、医療提供体制を機能させることが最大の課題です。

自治体と連携しながら、政府として全力を尽くします。

国民の皆様におかれては、改めて、感染防止に御協力いただきますようお願いいたします。