今週、私は自民党総裁選挙への立候補を表明しました。

新型コロナウイルス、近年の想定外の自然災害等、かつてない難題が山積するなか、「政治の空白」は決して許されません。私は、安倍総裁が全身全霊を傾けて進めてこられた取組を、しっかり継承し、さらなる前進を図ってまいります。

国の基本は「自助・共助・公助」です。人と人との絆を大切にし、地方の活性化、人口減少、少子高齢化等の課題を克服していくことが、日本の活力につながるものと確信します。

昨日、総裁選に向けての政策を以下のとおり発表しました。

「自助・共助・公助、そして絆 〜地方から活力あふれる日本に!〜」

・国難の新型コロナ危機を克服

いまこそ政治がしっかりと責任を持って、まず、爆発的な感染は絶対に防ぎ、国民の命と健康を守ります。その上で、感染対策と経済活動との両立を図ります。
年初以来の新型コロナ対策の経験をいかしメリハリの利いた感染対策を行いつつ、検査体制を拡充し、必要な医療体制を確保し、来年前半までに全国民分のワクチンの確保を目指します。

・縦割り打破なくして日本再生なし

なかなか進まない政策課題は大体、「役所の縦割り」が壁になっているものです。災害対策でも、縦割りが壁となり、全国で国交省所管以外の約900のダムが洪水対策に使われていませんでした。
政治主導で見直しを進め、全国で新たに八ッ場ダム50個分の水量について事前放流してダムの水位を下げて、大雨時に下流の水位を下げることになりました。

ポストコロナに向けてデジタル化の必要性が明らかになりましたが、かねてより「行政のデジタル化の鍵となるマイナンバーカードの普及が進んでいない」と指摘されています。できるものから年内に具体策を講じつつ、複数の役所に分かれている政策を強力に進める体制を構築します。

・雇用を確保、暮らしを守る

依然厳しい経済状況の中で、雇用を守り、事業を継続するために、今後も躊躇なく対策を講じます。最大200万円の持続化給付金、公庫や銀行による最大4000万円の無利子・無担保などの総額230兆円の経済対策について、スピーディに必要な方々にお届けします。
さらに、GoToキャンペーンをはじめ、感染対策をしっかり講じることを前提に、観光などコロナによってダメージを受けた多くの業種を支援します。

・活力ある地方を創る

私は秋田の農家の長男として生まれ、地元で高校まで卒業しました。それが私の原点であり、政治の道を志して以来、常に「活力ある地方を創りたい」という思いを胸に、知恵を絞り、政策を実行してきました。
総務大臣時代には、官僚に大反対されながらも「ふるさと納税」を立ち上げて、いまでは年間約5000億円まで拡大しました。官房長官としては、外国人観光客を約四倍の年間3200万人、消費額年間5兆円まで拡大し、農産品の輸出を倍増して9000億円にしました。昨年地方の地価が27年ぶりに上昇に転じました。鳥獣被害対策と所得向上のため、ジビエの活用を支援しました。
今後も最低賃金の全国的な引き上げを行い、農業改革や観光をはじめ頑張る地方を政治主導でサポートします。

・少子化に対処し安心の社会保障を

全世代の誰もが安心できる社会保障制度を構築します。これまで、幼稚園・保育園、大学・専門学校の無償化、男性の国家公務員による最低一か月の育休取得などを進めてきました。
今後、出産を希望する世帯を支援するために不妊治療の支援拡大を行い、さらに、保育サービスを拡充し、長年の待機児童問題を終わらせて、安心して子どもを生み育てられる環境をつくり、女性が健康に活躍できる社会を実現します。

・国益を守る外交・危機管理

我が国の安全保障環境が一層厳しくなるなか、機能する日米同盟を基軸とした外交・安全保障政策を展開していきます。国益を守り抜くため、「自由で開かれたインド太平洋」を戦略的に推進するとともに、中国をはじめとする近隣国との安定的な関係を構築します。「戦後外交の総決算」を目指し、特に拉致問題の解決に向けた取組に引き続き全力を傾けます。
安全保障上の脅威、自然災害、海外に在留する日本国民への危険など、あらゆる緊急事態・危機に、迅速かつ的確に対処します。さらなる課題として、憲法改正にも取り組みます。脱炭素化などの温暖化対策、エネルギーの安定供給に取り組みます。

すべての国民の皆さまが輝くことのできる国づくりのために、私は持てる力の全てを尽くす覚悟です。ぜひ、ご支援ご協力よろしくお願い申し上げます。

令和2年9月5日
衆議院議員
菅 義偉