今週、「平成」にかわる新しい元号を「令和」と決定しました。
「令和」は我が国の豊かな国民文化と長い伝統を象徴する万葉集の中の「初春(しょしゅん)の令月(れいげつ)にして 気(き)淑(よ)く風(かぜ)和( やわら)ぎ 梅(うめ)は鏡前(きょうぜん)の粉(こ)を披(ひら)き蘭(らん)は珮(はい)後(ご)の香(こう)を薫(かおら)す」から引用したものです。
国書からの引用は初めてであり、「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ」という意味が込められています。
安倍総理が記者会見で述べられていたように、新元号の意味や出典に加えて「一人ひとりの日本人が、明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができるような日本でありたい」という願いが込められています。
新しい元号「令和」が、多くの国民の皆様から好意的に受け止めていただいているのは、こうした思いが国民の皆様にも共通しているからではないかと思います。

政府は、新元号を選定するに当たり、国文学、漢文学、日本史学又は東洋史学等についての学識を有する方の中から、あらかじめ元号の候補名の考案をお願いいたしました。そして4月1日に、様々な分野で御活躍されている有識者の方々や、衆参両院の議長・副議長から幅広く御意見を伺い、全閣僚会議で協議した上で、最終的に閣議で決定しました。
これまでの間「新元号を滞りなく決定し発表できるよう、しっかり取り組んでいきたい」という気持ちで、情報管理も含め緊張感をもって細心の注意を払いながら準備を進めてきました。
無事に決定し、発表することができて、ほっとしています。

4月30日には憲政史上初めて天皇陛下が御退位され、5月1日に皇太子殿下が御即位をされます。
歴史的な皇位の継承が、国民がこぞって祝福する中でつつがなく行われるよう、政府としても準備に万全を期していきます。
官民の情報システム改修や、御即位日前後の長期の連休についても、国民生活に支障が生じることがないよう十分な取組を進めているところです。

新たに決定された元号「令和」が、広く国民の皆様に受け入れられ、日本人の生活の中に深く根ざしたものとなっていくよう期待しています。