今週、中国の李克強(リ・コクキョウ)国務院総理と韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が来日され、日中韓サミットが約2年半ぶりに開催されました。
今後の定期開催を再確認し、日中韓協力の新たなスタートを切ることができました。

三か国首脳が地域の平和と繁栄に大きな責任を共有することを踏まえ、人的交流や自由貿易の推進、地域・国際情勢など多岐にわたり議論を交わしました。
北朝鮮問題では、核兵器を含む大量破壊兵器及び弾道ミサイルの完全、検証可能、不可逆的な方法での廃棄に向け、安保理決議に従って三か国で協力を進めることを確認しました。
また、拉致問題の早期解決に向け、安倍総理より両首脳に支持と協力を呼びけ、理解を得ています。

また、来日の機会に日韓、日中の首脳会談も行われました。
特に、中国総理による日本への二国間公式訪問は、8年ぶりのことで、李克強総理は4日間の長期に渡り日本に滞在されました。
首脳会談では、成果として、文化、経済、社会の分野を含む合計10の文書への署名が行われました。
合意の中で特に大きな成果と言えるのは、中国向け精米輸出に使用できる施設について、精米工場2施設、くん蒸倉庫5施設が、新たに追加されることです。
中国向けに精米を輸出できる施設が大幅に増えることになり、日本産精米の輸出が今後拡大していくことが期待できます。

首脳会談後の歓迎晩餐会には、私も出席しましたが、非常に友好的なムードで、日中がさらに密接に協力していく機運を感じました。
首脳間では、安倍総理の年内訪中、そして、その後の習近平国家主席の訪日と、着実にハイレベル往来を積み重ねていくことでも一致しています。

今回の李総理の訪日を第一歩として、両国国民が日中関係の改善を実感し、広く交流・協力が推進されていくきっかけとなるよう努めてまいります。