先週4月27日の南北首脳会談を受け、安倍総理は、日米、日韓、日中電話会談を相次いで行い、関係国との連携を強化しました。

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の会談では、北朝鮮の非核化等について真剣に議論され、声明が発出されました。
北朝鮮による完全な非核化へのコミットが改めて確認されたことは大きな進展であり、北朝鮮をめぐる諸懸案の包括的な解決に向けた前向きな動きです。
また、ムン大統領が我が国の拉致問題をキム委員長に対して提起したことも大きな意義があります。
こうしたことは、日米が主導する形で、日米韓を中心に中国、ロシアなどの国際社会と協力しながら最大限の圧力をかけてきた成果です。

南北首脳会談を受け、関係国間の連携も活発化させています。
28日には日米首脳電話会談、29日の日韓首脳電話及び韓国特使による詳細な情報共有、更には4日に中国の習近平国家主席と電話会談を実施しました。
特に習国家主席との電話会談は、日中関係史上初めてのことです。
私はこれら一連の会談・協議の全てに立ち会いましたが、
各国とも、板門店宣言において完全な非核化が盛り込まれたことを評価した上で、国連安保理決議の着実な履行が重要である点、今後も連携を深めていく必要があるとの点で、我が国の立場と一致していることを確認でき、心強く感じました。
また、我が国の拉致問題の解決の重要性についても、各国から十分な理解を得ることができました。

来週には7回目の日中韓サミットが東京で開かれ、北朝鮮問題も議論されます。
そして当面の最大の山場がトランプ大統領とキム委員長による米朝首脳会談です。
核を含む大量破壊兵器及び各種弾道ミサイルの完全・検証可能・不可逆的な廃棄に向け、確実な成果につながるよう、
関係国との連携を更に深めてまいります。