政府では、2月1日から3月18日(サイバーの日)までをサイバーセキュリティ月間として、サイバーセキュリティ対策の重要性を広く伝えていきます。

近年、パソコンやスマートフォンだけでなく、家電、自動車など、身の回りの様々な物がインターネットに接続されるようになっています。
この流れは今後さらに加速して、先端技術をあらゆる産業や社会生活に取り入れ、サイバー空間と現実空間が高度に融合した「Society5.0」と呼ばれる新しい時代の到来が予測されています。
安倍内閣においても「Society5.0」の実現を「生産性革命」の大きな柱と位置付け、政策資源を集中投資することとしています。

一方、「Society5.0」の基盤となるサイバー空間では、悪質なサイバー攻撃による脅威が高まっています。
我が国の政府機関だけでみても、一年間に約711万件、4.4秒に1回ものサイバー攻撃を受けています。
昨年には、世界中に広がる身代金型サイバー攻撃があり、
先月に多額の仮想通貨が不正に引き出されたことが大きなニュースになっています。
サイバー攻撃によるリスクは、深刻化しています。

サイバーセキュリティの確保は、喫緊の課題であり、政府では、私、官房長官が本部長を務める「サイバーセキュリティ戦略本部」において定めた基本計画に基づいて、官邸を司令塔に対策を進めています。
昨日、平昌で冬季五輪が開幕しましたが、2020年はいよいよ東京です。
政府では、大会期間中にサイバー攻撃が発生しても、迅速、的確に対処に当たり、大会の円滑な運営を確保することができるよう「サイバーセキュリティ対処調整センター」を構築します。
大会を成功裏に運営するだけでなく、センターの運営を通じて得た経験を「レガシー」として広く活用し、
サイバー空間において、信頼が高く高品質の安全を提供できる国となることを目指していきます。

政府においても様々な対策を講じていきますが、
重要インフラ事業者はもちろん中小企業や国民の一人一人に至るまで、全ての方々が、サイバーセキュリティの重要性を認識し、自ら進んで対策を講じていただくことが重要です。
サイバーセキュリティ月間の期間中、全国各地で多数のイベントが開催されます。
是非、これらに御参加いただき、サイバーセキュリティに対する関心を高めていただきたいと思います。