昨日、安倍総理は、今年一年間の政府の基本方針を示す、施政方針演説に臨みました。
今国会を「未来に挑戦する国会」と位置づけて、「いかなる困難にも果敢に挑戦する」と強い決意を表明しました。

「一億総活躍社会」に挑みます。
女性も男性も、お年寄りも若者も、一度失敗を経験した人も、障害や難病のある人も、誰もが活躍できる社会。
その実現にむけて、長時間労働の抑制などによる仕事と生活の調和、意欲のある高齢者が能力を発揮できる生涯現役社会、同一労働同一賃金への取り組み等、一人ひとりの事情に応じた「多様な働き方が可能な社会」への変革を進めます。
年間10万人を超える介護離職者。少子高齢化、人口減少社会。
こうした日本の構造的課題に真っ向から取り組むために、「介護離職ゼロ」「希望出生率1.8」という目標を掲げ、政策を総動員していきます。

強い経済があってはじめて、社会保障を充実させることができます。
「GDP600兆円」に向けて、次世代を切り拓く挑戦的な研究への支援等によって世界で最もイノベーションに適した国を目指すとともに、法人実効税率を20%台に引き下げ、中小企業への固定資産税減税や中小企業版の「競争力強化法」などにより、日本企業の国際競争力の強化や企業の設備投資の後押しをしていきます。
そして、企業収益の拡大を賃金の上昇へとつなげる取り組みを加速させます。

地方創生に引き続き挑戦します。
その柱はやはり農業です。
「攻めの農政」の下、四十代以下の新規就農者が年間二万人を超え、この八年間で最も多くなりました。
農業・農村の所得倍増に向けて、意欲ある担い手への農地の集約・大規模化を進め、TPPをチャンスと捉え、安全で高品質な日本の農産物を世界に売り込みます。
観光立国の推進、被災地の自立への取組、地方自治体の創意工夫など、意欲ある挑戦を応援していきます。

より良い世界へ挑戦します。
今年は議長国としてサミットを迎える年であり、世界最多の11度目となる非常任理事国となる年であり、日中韓サミットも日本が議長国です。
自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった基本的価値を共有する国々との連携を一層深め、地球儀を大きく俯瞰しながら、積極的な平和外交、経済外交を展開していきます。
日米関係は戦後最も良好な関係を築いています。
その信頼関係のもと、沖縄の基地負担軽減に全力を挙げていきます。

経済成長、少子高齢化、厳しさを増す安全保障環境。
こうした懸案に内閣挙げて真正面から挑戦するために、官房長官として全力を挙げてまいります。