今週、私は迎賓館赤坂離宮を視察し、来年から一般公開を大幅に拡充することを発表しました。

迎賓館は、明治42年に皇太子殿下のお住まいとして建てられました。
当時の建築家、美術家の総力を結集して建てられた、世界にも誇れる西洋風宮殿建築で、本館、正門、噴水などが国宝に指定されています。

昭和49年に和風の接遇をする別館を併設して、国の重要な賓客をおもてなしする迎賓館として生まれ変わりました。
これまで、エリザベス女王、フォード大統領、ゴルバチョフ書記長、最近ではオバマ大統領など、世界各国の国王、大統領、首脳などの国賓や公賓が宿泊され、歓迎行事や首脳会談、国際会議の舞台となってきました。
私も官房長官として訪日された要人を度々迎賓館で接遇しましたが、細部まで贅を尽くした、ため息が出るほど豪華で美しく、国民の財産である迎賓館をもっと広く公開するべきではないかと感じていました。

これまで迎賓館の本館は、事前応募した方に10日間公開していただけでした。
それを来年の4月から、迎賓館の一般公開を大幅に拡充することを決めました。
外国からの賓客の接遇を考慮しても、少なくとも150日を超える公開が可能です。
まずは、試行として来年2月に2週間、誰でも自由に入場できる前庭の公開と迎賓館本館等の参観を同時に実施することとしました。
これまで公開していなかった和風別館の参観も実施します。

迎賓館を広く公開し、多くの国民や外国人観光客に日本の歴史・文化を深く楽しんでいただくことは、安倍政権が進めている「観光立国」のシンボル的な意味があります。

昨年、天皇陛下が傘寿になられたことを記念して、皇居内の乾通りを4月と12月に5日間ずつ一般公開した際には、それぞれ30万人を超える人が訪れるほどの人気を博したことから、今年の12月を皮切りに、来年以降も原則として桜と紅葉の季節に公開されることとなりました。

開かれていなかった施設を公開することや、これまで知られていなかった魅力ある観光資源を発掘することで、新たな観光需要を掘り起こすことができます。
観光立国推進のために、引き続き力を尽くしてまいります。