今週、油井宇宙飛行士が搭乗したソユーズ宇宙船の打ち上げが成功し、油井宇宙飛行士は国際宇宙ステーション(ISS)に無事に到着しました。
これから約5ヶ月間滞在し、地上の若田宇宙飛行士との協力による「こうのとり」5号機のISSへのドッキング作業や、日本実験棟「きぼう」の能力向上のための実験・観測装置の設置、暗黒物質の謎の解明といった科学実験などに従事されます。

油井宇宙飛行士は航空自衛隊のテストパイロットであった39歳の時に宇宙飛行士に選定され、過去最年長であったことから「中年の星」として話題になりました。
今年の1月に官邸にお見えになり、私もお会いして激励しました。
航空自衛隊出身であることを誇りに、意欲を語られていたのが印象的でした。
これまでの訓練を活かして順調に任務を遂行され、無事に帰還してほしいものです。

油井さんは、日本人の宇宙飛行士としては10人目、ISSへの長期滞在は5人目です。
若田さんがISSの船長を務めるなど、この分野での日本の影響力は確実に高まっています。

宇宙開発利用は、携帯電話やカーナビの位置情報や気象衛星をはじめ、今や国民生活に欠かせないものとなっています。
安倍内閣では、平成20年に成立した宇宙基本法に基づいて、平成25年に初めての宇宙基本計画を策定し、さらに今年の1月に計画を更新しました。

我が国が保有する様々な衛星を活用して、エネルギーや気候変動、食糧といった地球規模の課題解決や、大規模災害や大事故への対応、
世界最先端にあるロケット技術をはじめ宇宙産業基盤の維持・強化や、新サービス・新産業の育成、
さらには米国との協力や通信、情報収集への活用による安全保障能力の向上などを計画に定めています。

この計画を着実に実行し、国民生活の向上、安全、安心につながる宇宙開発利用を進めてまいります。