今週「20世紀を振り返り21世紀の世界秩序と日本の役割を構想するための有識者懇談会(21世紀構想懇談会)」の初会合を開催しました。

今年は、戦後70年の節目の年にあたり、安倍総理は夏を目途に談話を発表したいと考えています。
これまでも総理は、先の大戦への反省、戦後の平和国家としての歩み、今後、日本としてアジア太平洋地域や世界のために、更にどのような貢献を果たしていくのか、
次の80年、90年、100年に向けて、日本はどのような国になることを目指すのかといった点について、
世界に発信できるようなものを、英知を結集して考え、この新たな談話に書き込んでいきたい旨を述べています。

この談話の内容を検討するにあたって、幅広い有識者のご意見を伺うために、この度、懇談会を発足させました。
女性3人を含め、歴史や政治に造詣の深い学者、言論界、ビジネス界など様々な分野の有識者、幅広い世代の16名の方々に委員になっていただきました。
座長は、西室泰三日本郵政社長です。戦前、戦中を知り、戦後日本の平和と発展の歩みをけん引されてこられた方です。

初会合の冒頭、安倍総理は、未来の土台は過去と断絶したものではないと述べ、次の5つの論点を示されました。
◯20世紀の世界と日本の歩みをどう考えるか。私たちが20世紀の経験から汲むべき教訓は何か。
◯日本は、戦後70年間、20世紀の教訓をふまえて、どのような道を歩んできたのか。特に、戦後日本の平和主義、経済発展、国際貢献をどのように評価するか。
◯日本は、戦後70年、米国、豪州、欧州の国々と、また、特に中国、韓国をはじめとするアジアの国々等と、どのような和解の道を歩んできたか。
◯20世紀の教訓をふまえて、21世紀のアジアと世界のビジョンをどう描くか。日本はどのような貢献をするべきか。
◯戦後70周年に当たって我が国が取るべき具体的施策はどのようなものか。

私も、官房長官として、毎回の会合に出席する予定ですが、この有識者会合において、この論点を中心に、これから夏までの間、中身の濃い素晴らしい議論が行われることを大いに期待しています。