今週、安倍総理は国連総会に出席するためニューヨークを訪問しました。
今年の総会は、来年の国連創設70周年を控え、布石を打つ上で大事な総会でした。

今年の国連での一般討論演説に臨み、安倍総理は「これまで以上に世界の平和と安定に貢献していく」ことを表明しました。
そして、国連発足70周年を迎える来年に非常任理事国として安全保障理事会に加わりたいという意思を表わし、さらに21世紀の現実に見合った国連になるよう改革の重要性を訴え、日本が常任理事国となって相応しい役割を果たしていく意欲を示しました。

その際、安倍総理は、平和への誓いを新たにして戦後の歩みを始めた日本が、その後70年間一貫して国際社会の平和と繁栄に力を注いできたことを振り返りつつ、日本の未来はこの70年間の延長線上にあること、そして、不戦の誓いこそ、日本国民が世々代々受け継いでいく、育てていくものであることを強調しました。
安倍総理は、このように述べることにより、安倍内閣の掲げる「国際協調主義に基づく積極的平和主義」の何たるかを国際社会に向けて発信したのです。

また昨年同様、安倍総理は、「女性が輝く社会」の実現を訴えました。
日本が官民を挙げて女性の社会参加を一気に増やそうと努力していることを紹介し、21世紀こそ、女性に対する人権侵害のない世界にしていくために、世界をリードしていく決意を語りました。

今年の国連総会では、現在の世界が直面する危機が大きなテーマとなりました。
エボラ出血熱対策については、我が国として、感染症の専門家をWHOの一員として派遣したこと、総額で4000万ドルの追加支援を実施すること、さらに、富士化学工業、富士フィルムが開発した治療薬を提供する準備があることを発表しました。
また、「イスラム国」の脅威に対しては、日本としては、難民・避難民や周辺国に対する人道支援に徹して対応していくことも明らかにしました。

安倍総理とともに国連総会に参加していた岸田外務大臣は、中韓をはじめとする各国外務大臣と積極的に会談しました。
私も、不在の安倍総理にかわり、民主化・経済改革・インフラ整備に取り組むミャンマーから外交団を迎賓館にお迎えして会談しました。
安倍内閣を挙げて「地球儀を俯瞰する外交」を展開し、国益のみならず、世界の平和と繁栄に貢献してまいります。