今週、理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーによる「STAP細胞」の発見が発表されました。
「STAP細胞」は従来とは異なる極めて簡単な手法で作成された、ES細胞やiPS細胞のように様々な細胞に分化できる細胞で、革新的な再生医療の実現につながるものです。
研究成果は、当初は「信じられない」として科学雑誌への掲載を拒否されるほど、これまでの常識を覆すもので、世界から驚きと大きな称賛が寄せられています。
このような画期的な成果が世界に発信されたことは、科学技術・イノベーションを推進している我が国にとっても大変誇らしく、小保方さんをはじめとする研究者の皆様の並々ならぬ努力に敬意を表します。

政府は科学技術・イノベーションを日本経済再生の原動力と位置付けており、私が直接担当している健康医療戦略でも人材育成に力を注ぐこととしています。
小保方さんが、共同研究するハーバード大学への留学費用の助成制度や、優秀な研究者を「特別研究員」として研究奨励金を支給する制度を活用されています。
iPS細胞でノーベル賞を受賞された山中教授が「国の支援のおかげ」と述べられていたことと合わせ、研究者を広く支えていくことの重要性を再認識しました。

また、小保方さんは30歳で女性の若手研究者で、カラフルな壁紙でムーミングッズにあふれる研究室など、人物像も報道され話題を集めています。
日本の女性研究者の割合は諸外国と比較して低い水準にとどまっています。
政府は2016年までに女性研究者の採用を自然科学系全体で30%に引き上げることを目標に、出産・育児・介護との両立支援や、女子中高生に理系の進路に興味を持ってもらう取り組みなどを進めています。

女性の活躍は安倍内閣の成長戦略の大きな柱です。
「女性の力」は我が国最大の潜在力です。
女性が男性並みに活躍すれば、日本のGDPは16%伸びるという試算もあります。
女性が子どもを産み育てながら仕事ができる社会、仕事と家庭が調和した社会を築かなければなりません。

安倍内閣は、革新的な基礎研究や再生医療の実用化、そして「女性の活躍」への取り組みを加速させてまいります。