《すが義偉の一便入魂!vol.154》
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こんにちは。

これまで民主党は予算委員会を開くことを拒んできましたが、国会開会から2週間して、ようやく週明けの12、13日に開催されることが決まりました。

これまでの国会は冒頭に予算委員会を開いて、国会で何をするのかを国民の前で議論するのが常でした。
しかし、今回の民主党は内閣を改造してからはじめての国会であるにもかかわらず、予算委員会を開こうとすらしませんでした。政権与党としてあまりにも無責任です。

先月の改造で発足した現在の野田内閣は、能力よりも党内融和を優先したために資質が疑問視される閣僚が多くいます。
田中慶秋前法務大臣は、暴力団との交際を認めた上で、病気を理由に辞任しています。
そして今月に入ってから、田中眞紀子文部科学大臣が大学の認可をめぐり大きな混乱を引き起こしました。

田中大臣は「大学の数が増えすぎて質が低下している」ことを理由に、設置基準を満たしている大学を、横暴にも不認可にしました。
私は不認可の撤回を求める秋田公立美術大学など3大学と面会しましたが、その訴えは悲痛なものでした。
新しくできる大学に編入する予定の短大生も多くいるとのことで、進学を前提に就職活動をしていない彼らの人生が大きく狂ってしまいます。
大学も、細かく決められた設置基準をクリアするために何年もの努力を重ね、校舎も建設され教員も決まり、これまでの大臣であれば問題なく認可されています。

「大学の数」や「質」を問題視するのであれば、大学の設置基準を変えればいいのであって、大臣にはそれだけの権限があります。
田中大臣は個々の大学の開設の可否と日本の高等教育の在り方という全く別のテーマを混同し、大学や受験生に大きな迷惑をかけました。

さらに不認可の撤回をしてからも、「大学にはいい宣伝になった」と無責任そのものの発言をしています。田中大臣は行政の基本も根本も理解しておらず、大臣の資質に欠けることは明白で、総理には重大な任命責任があります。

不認可の発表を前に、総理も官房長官も報告を受けた上に、田中大臣の背中を押しています。その際に官僚から「訴訟のリスク」などの説明も受けています。民主党の誤った政治主導の典型であり、自民党は予算委員会で徹底的に追及する考えです。

民主党の国会運営は身勝手で承服できないことばかりですが、自民党は審議拒否などせず、国会で堂々と民主党を正してまいります。


平成24年11月10日

衆議院議員
菅 義偉