昨日、菅総理が退陣表明し、明後日月曜日に民主党代表選が実施されることが決まりました。

遅れに遅れている東日本大震災の復旧・復興をどうするのか。
失政に失政を重ねて、危機的状況に陥れた経済や外交をどう建て直すのか。
少子高齢化が進む日本をどう成長させるか。
与党の代表を選ぶことは、日本の総理大臣を決めることであり、本来なら候補者が自らの考え、政策を広く国民にも示し、議論を深めるべきものです。
自民党が総裁を選ぶ際には、全国で遊説を行いって国民に広く考えを示し、政策論争を深めてきました。
谷垣総裁も、国会議員だけでなく党員・党友も投票して選ばれています。

しかし、民主党はたった2日の選挙戦で、議員の投票だけで代表を選ぼうとしています。
民主党内で政策論争はほとんど見られず、候補者は民主党議員の顔色をうかがい、多数派工作に終始しています。
既に破綻が明らかなマニフェストの見直しを誰も表明せず、あろうことかマニフェスト堅持を求める声すら聞こえてきます。
候補者から聞こえてくる「党内融和」や「挙党一致」は、党内の深刻な政策の違いを覆い隠そうという、無責任なものでしかありません。
総理を目指す候補者たちは、支持欲しさに党内で最大勢力を率いる小沢氏に次々と頭を下げ、政策論争を置き去りにして推薦人集めに奔走し、誰一人として国民に全く向き合おうとしていません。
外国人献金問題で外務大臣をつい半年前に辞任したばかりの前原氏が、一躍有力候補となる民主党に「クリーンな政治」は見る影もありません。

民主党には党の綱領すらなく、どのような社会を目指すのか、基本理念が存在しません。
政権交代以来の2年間、無駄を省けば財源はいくらでも出てくるという、実現不可能なマニフェストのもとにバラマキを重ねました。
「政治主導」をはき違え、政府を機能不全に陥れました。
それが東日本大震災の復旧の致命な遅れにつながったのです。
民主党は、破綻したマニフェスト以外に方針を持たず、総理大臣の根拠のない思い込みの政治をただ見送るばかりでした。
民主党に政権担当能力がないことは明らかであり、新しい総理が選ばれても同じ過ちを繰り返すだけです。

自民党は、新しい内閣に対しても、震災対策には全面協力しつつ、それ以外の政策は厳しくチェックするという、今までの姿勢をブレずに貫き通してまいります。