学校が冬休みとなり、雪国でもクリスマスや正月で華やぐ季節となった。

 

大人でもソワソワするこの時期だが、ここ最近、JR上越線では人身事故が続いている。

JR上越線は、動物接触、竹倒、強風などで遅延することは暫しあるが、人身事故は滅多にない。

どのような人身事故かは分からないが、一年が終わろうとする時期での電車事故は、良くない事を勘繰ってしまう。

 

「今日は部活に行けないや」

1時間の電車と3㎞の自転車を乗り継いで通学する娘は、今日もお家で冬籠り。

雪の多い日は、それも悪くない。

 

気晴らしに音楽をかけると、スピーカーから『Everybody Loves Somebody』 (ディーン・マーティン)が流れてきた。

 

 

 

 

和訳すると『誰もが誰かを好きになる』という感じかな。

それを聞きながら、ふと線路に身を投じた人の事が気にかかった。

 

 

人にはそれぞれ事情がある。

生活環境も性格も異なる。

辛辣な人間関係に心が折れてしまったのかもしれない。

しかし、どんな環境であろうと『Everybody Loves Somebody』なのだ。

 

もし何か辛い事があったとしても、悩ませる人間は78億人の中のほんの数人である。

だから『Somebody Afflicts Somebody』(誰かを苦しめる誰か)のことなど、どうでもいい。

大切なのは『Everybody Loves Somebody』なのだ。

 

もし「自分は誰にも愛されていない」と思うなら、あなたが誰かを愛すればいい。

愛し方が分からなければ、笑顔で人に接するだけでいい。

 

どこかの飲食店でご飯を食べた時、お会計で

「ご馳走様でした。とても美味しかったです」

と、笑顔を添えて支払いをしてみて欲しい。

その一言で、お店の人はどんなに救われるか。

 

現に蕎麦屋でバイトをしている私もしかり。

蕎麦を打っているのはご主人だけど、ホールでお客様に届ける役は、ご主人が丹精込めて打った蕎麦の味を左右する。

雇われであろうと、持ち場には責任を持つ。

 

だからこそお客さんが喜んでくれると嬉しいし、失敗すると落ち込む。

特に落ち込んだ時は、お客さんの何気ないその一言にとてもとても救われる。

 

忘れないで欲しい。

あなたには、そうやって人を救う力があるという事を。

 

2022年も間もなく終わる。

今年もいろんなことがあった。

時に大切な人たちと楽しく、時に幸せを感じ、時に悔しさに震え、時に理不尽さに怒り、時に大切な友との別れに涙を流した。

 

そうして時は流れる。

2023年がどんな年になろうと、忘れないでいたい。

『Everybody Loves Somebody』