6日間にも及ぶExpedition Oregonが終わった。
ド派手なほどの悪天候。
主催者は、トップチームで4日目にゴールという予想をしていたが、それは見事に崩れ、6日目でのゴールとなった。
想定外の大雪のアドベンチャーレースは、今思えば長いようであっという間の6日間だった。
【Expedition Oregon 2022】
Team EAST WIND ― 準優勝
レースを終えた隊長と電話で話をする。
「あんだけの大雪じゃ自転車にも乗れないし、パックラフトも沈(ボートが転覆すること)したらすぐに低体温症になったんじゃない?
よくジェイソン(コースディレクター)はレースのストップを掛けなかったね」
単純に思ったことを言ってみた。
すると隊長。
「あれね、ジェイソンだから継続させたんだと思うよ。
これが世界戦の安全基準にガチガチに則っていたら中止になってたかもね。
Patagonian Expedition Raceに出場しているジェイソンだからこそ、アドベンチャーレースの真髄を解っているし、このコースなら行けると思ったんだろうね。
何より僕らにアドベンチャーレースの醍醐味を経験させたかったんじゃないかな」
そうだね。
選手はこういった事態を想定してオレゴンに向かったはず。
というか、それを楽しむ覚悟すらあっただろう。
なかなかすごい話だ。
日本だったら中止にしちゃうだろうな。
こんなレースに挑んだすべての選手に讃嘆!
そしてこの悪天候でもGOを決断したジェイソンに感謝!
今回、私は速報担当。
ライブトラッキングに加え、イーストウインドのチームメディアがリアルタイムでチームの状況や写真を送ってくれていたので、それを随時アップ。
送られてくる写真や動画からも選手の寒さや辛さが伝わる。
そんな写真や動画はチームのfacebook、instagram、twitterを観ていただくとして、個人的に気になったのはやはり家族である隊長だった。
そもそも極端なトレーニング不足。
肩の腱板手術も受けた。
坐骨神経も痛めて治療に通った。
リハビリも時間がかかった。
仕上げも不完全なまま出場した今回のレースは、体力的にきつかっただろう。
他にもいろんな、本当にいろんなことがあった。
良い事も悪い事も、楽しい事も哀しい事も起きた。
コロナは生活を、身体を、心を、世界を、地球を大きく変えた。
いつだったかウクライナのチームと争ったことがある。
スタミナもあり、ナビゲーションに長けた強いチームだった記憶がある。
今その選手たちはどうしているだろうか。
いつかまた、隊長はどこかのフィールドで切磋琢磨できるだろうか。
私はそれを実況中継できるだろうか。
今この瞬間も世界のどこかで戦争が起きている中、まだコロナの脅威が収まったとは言えない中、それでも世界で戦うチャンスをもらえたことは、とても幸せなことだと思う。
だからね、だからこそね。
隊長が、半分ほどの年齢のヨネに引っ張られながらも、それでも歯を食いしばって走り続ける姿は辛くも映り、嬉しくも映る。
今回、キャプテンを退いたことで「自分がでしゃばってはいけない」と思っていたのか、いつもより言葉が少なかった隊長。
ほぼ空荷の状態でメンバーに引っ張り回されていたけど、それは恥ずかしいことではなく、むしろ隊長が良く言う「弱い人を強い人が引っ張る事でチームを底上げする」ってことの具現化だったと思うし、何より陽希やヨネの成長が感じられる場面でもあったかな。
思うところはたくさんあるでしょう。
でも、伝わっていたと思うよ、アドベンチャーレースを通して隊長が本当に伝えたかったこと。
少なくとも、私と娘には伝わっていたよ。
ともあれ、お疲れ様でした。
さぁ、お家に帰っておいで。
たくさん話を聞かせてね。
温かいご飯を用意しておくから。


